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『訪問看護の泣き笑い』中学生 読書感想文コンクール 入賞作品

金賞 金賞 由田 睦 さん(京都市立蜂ヶ岡中学校 1年生)

【受賞コメント】賞をいただき本当にありがとうございます。 訪問看護はすごく感謝されるし、人の役に立てる仕事だとわかりました。

 

見えない治療が出来る仕事

 

私の母は、デイサービスで介護士として働いています。訪問介護をしていたこともあるので、介護士の仕事は知っていました。ですが、訪問看護という仕事は全く知りませんでした。だから、訪問看護という仕事をよく知りたいと思い、この本を読むことにしました。
本を読み始めた頃は、看護師と聞くと病院のイメージしかなかったのですが、読んでいくうちに、そのイメージは薄くなっていきました。また、訪問看護は高齢者の方しか受けられないと思っていましたが、子供から受けられる事も分かっていきました。私がこの本を読んで一番大変だなと思ったのは、患者さんの思いを感じて、それぞれの方にそれぞれの対処をしていくことです。これが専門の方とはいえ、患者さん一人一人の思いまでが分かるマニュアルはないと思います。それに、ターミナル期をむかえた気持ちやまだ若いのに病気で自分で出来ないという気持ちを味わったことがないのに、その人の気持ちに寄りそえるのか分からないからです。もし、自分が患者さんの気持ちを理解できていなくて傷つけるような事をしてしまったら取り返しのつかない事になるかもしれません。だから、この仕事は経験よりも患者さんに対する思いなのかなと思いました。
私はずっと医者になりたいと思っていました。治療して病気を治してあげたいと思っていました。でも、本を読んでからは治療するだけが病気を治すんじゃないと思ってきました。私が患者さんの気持ちを理解しようとする姿や患者さんに幸せを提供してあげることで、頑張ろうという気持ちが強くなって回復につながるんじゃないかなと思いました。
だから、将来は見えない治療をしてあげられるような訪問看護師でもいいなと思いました。介助の他に心理的なケアや家族のことも考える訪問看護師の姿に心を打たれました。

 

銀賞 銀賞 岸 日和 さん(京都市立開晴中学校 3年生)

【受賞コメント】受賞できたのは本当にびっくりしました。この本のどの話も心があたたまるもので、感動しました。

 

思いやり

 

私は「訪問看護の泣き笑い」という本を読み、訪問看護の仕事について知りました。私はこの本を読む前、訪問看護という仕事は「おじいちゃん、おばあちゃんを、ただ単に表面的なサポートをする。」というふうにしか思っていませんでした。しかし、この仕事はそんな単純なものではなくもっと奥が深いものでした。私は「思いやり」というのがこの仕事だと思います。
私は、本を読んでいて全体的に思ったことがあります。それは相手をよく理解することと、相手の気持ちに応えようと努力していることが多く見られるなと思いました。
一つの例としては、70歳代のNさんは乳がんの末期の方で、右胸をさらしでぐるぐる巻きにしていました。Nさんの担当さんは同じ女性として、Nさんの悲しみを感じ、胸の形状をできるだけきれいに見せることも、自分達の役割だと思い、形がきれいに見えるようにして、Nさんの好きな水色のチューブトップの下着を着用してもらうと、満足そうに鏡を見ていたそうです。
読んでいて私は、すごく穏やかな気持ちになりました。Nさんの女性らしい所や担当さんの仕事に対する熱さがとても印象的でした。
私は、相手をよく理解するためには、同じ目線になり、共感するということが必要だと思います。そして、共感するからこそ相手の気持ちに応えようと努力するのではないかと思いました。この仕事には、そんな思いやりがあるんだと思いました。
私は今まで相手を思いやる気持ちを意識したことはありませんでした。自分のことで精一杯だった気がします。でも、今回で相手を思いやる気持ちの大切さを知って自分を変えたいと思いました。だからまずは、自分のことをきっちりしていくことから始めたいと思います。そして、いつか大きな思いやりの心を持つ人になりたいです。

 

銅賞 銅賞 神谷 千明 さん(大山崎町立大山崎中学校 3年生)

【受賞コメント】素晴らしい賞をいただき光栄です。

 

人が人を支える

 

「人が人を支える」ことは、この世で一番難しく、かつ大変であると再認識させられた。
訪問看護の仕事は、病気や障害があっても自宅で過ごしたいと希望する人の自宅に訪問し、ケアを行う仕事だ。しかし、訪問看護を希望したにも関わらず、看護師を家になかなか入れなかったり、家族間の問題に巻き込まれたりすることもあるそうだ。私はこの職業にはなりたくないと思っていたので、
「やりがいがあり、やめられない。」
と言う訪問看護師の気持ちを初めは理解できずにいた。
しかし、この本を読んでいくうちに、患者とのふれ合いや、家族のサポートをすることによって、看護師が「人生」や「家族の大切さ」そして、「命」について学べる最高の職業だと思った。
将来の自分が死にかけている時に望むことを考えると、家で家族に看取られて死ぬことだと思う。私と同じように思う人にとって、この在宅サービスである訪問看護は本当に良いシステムだと思う。だが、現在の日本は他の国が経験したことのない速さで高齢化が進んでいる。お年寄りが人口の半数近くを占める社会の中で、このサービスは希望者全員が受けられるものだろうか。私は訪問看護師の人手が足りず、孤独死のお年寄りが増えるだろうと思う。そんな薄情な社会を誰が望むのか。中学生である私に、社会問題を解決できる術もなく、できることは限られている。地域の人との結びつきを強くしておくために、積極的に挨拶をしたり、祖父母の家に頻繁に顔を出すことしかできない。しかし、その小さなことが未来の日本を助けると信じている。

 

 

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