臨床心理室
カウンセリングルーム
専門医と連携し、こころの健康(気分の落ち込み、不安、不眠、イライラなど)、自分自身のこと、ご家族のこと(ご家族の病気、ご家族との関係、子育てなど)、病気のこと、学校、職場のことなど、さまざまな悩みや心の問題について、一緒に考えていく場を提供しています。
そのほか、各種発達検査や性格検査、認知機能検査も行っています。
小児科では「こころと発達の子ども相談外来」を行っています。
所属長のひとこと
係長
中島 陽大(なかしま ようた)
臨床心理室は、所属している職員のすべてが、公認心理師と臨床心理士の2つの資格をもち、臨床経験10年以上の経験豊富な専門家です。 それぞれがもつ心理療法のスキルを使って、気分の問題や対人関係のこと、家族のことやお子さんの発達のことなどについて、患者さんご自身の考えや気持ちの整理をお手伝いし、具体的な解決に向けたサポートをしております。 また、臨床心理室は、すべての診療科に対して心理支援を行っています。当院の精神科や小児科を利用されている方以外の患者様(例 総合内科、緩和ケア科、整形外科、循環器内科、神経内科、など)の相談内容に幅広く対応しています。 外来カウンセリングでは、対面カウンセリングとオンラインカウンセリングを用意して、患者さんの状況にあわせて、使い分けて頂くことが可能です。 今後も地域の患者さんのこころのサポートのために、様々な支援を展開していきます。
業務内容
不眠症(睡眠障害)に対する認知行動療法のご案内
「良い睡眠は良い心身の状態につながる」をスローガンに、不眠症(睡眠障害)に対する認知行動療法外来を開設しました。 当院では認知行動療法の専門家である心理療法士(公認心理師・臨床心理士)が担当します。心理療法の外来として、不眠症に対する認知行動療法の外来を開いている医療機関は全国的にみてありません。 当院臨床心理室の外来がご自身の不眠症の改善の一助になれば幸いです。
特別外来における活動
心理カウンセリング
公認心理師がしっかりとお話を伺って、お気持ちやご希望に添いながら解決策を探りお困りごとの改善を目指します。
こころと発達のこども相談外来(小児科)
小児科と連携して「こころと発達の子ども相談外来」を行っています。学校に行きにくい、発達特性があって日常生活に不安が生じている、勉強が苦手など、こどものさまざまな悩みに応えます。
まずは、こころと発達のこども相談外来のページをご覧ください。
禁煙外来(総合内科)
当院では、禁煙外来の基本治療に加えて、公認心理師のカウンセリングを受けることができます。
禁煙を始めると、一時的に不安が強くなったり、気分が落ち込みやすくなったりすることがあります。
カウンセリングでは、じっくりお話を聞いたり、具体的な対処方法を助言するなどして、禁煙の『難所』を乗り越えられるよう、公認心理師がお手伝いします。
子育て講座(臨床心理室)
「子育て講座」では、大人の“困った”を子どもの視点から見ていきます。
子どもから見て、「どこ」が「どのように」難しいのか…それが分かると、大人がどうサポートしたら良いかが見えてきます。子どもが「安心できる」「自信がもてる」関わり方を一緒に考えていきましょう。
チーム医療
入院中の患者さんは、落ち着いて過ごせるときもあれば、不安や気分の落ち込みが強くなってしまうこともあります。また、自宅での生活と違った環境の中で戸惑いを感じたり、混乱したりすることもあります。公認心理師は、認知症ケアチームや心不全チームなどのチーム活動にも参加し、多職種と連携しながら入院患者さんの「心のケア」を行っています。
認知症ケアチーム
多職種で連携しながら、入院患者さんの認知機能の評価や心のサポートに関わっています。認知機能を正確に評価し治療につなげていくことは、患者さんの生活の質の維持に重要です。入院中の不安な気持ちなどの心理症状にも対応しています。
心不全チーム
心臓リハビリテーションに通っておられる方の中には、動悸(どうき)、胸痛、息苦しさなどの辛い症状による不安や退院後の生活で戸惑いを感じる方もおられます。カウンセリングでは、そのような生活の中での不安や悩みについてお聞きし、一緒に解決策を考えていきます。
緩和ケアチーム
緩和ケア病棟に入院されている方の心のサポートをしています。いろいろなお気持ちをうかがいながら、なるべく苦痛が少なくお過ごしいただけるように心のサポートをしていきます。
認知症治療病棟・回想法
認知症治療病棟に入院されている患者さんに、個人回想法や集団回想法を行っています。昔のお話などをおうかがいしながら、患者さんが前向きな気持ちになり、日々の生活を活き活きと過ごせるようにお手伝いしていきます。
教育関連
各大学から公認心理師の実習を受け入れています。
スタッフ紹介(2023年11月現在)
常勤:2人 非常勤:3人
- 公認心理師:5人
- 臨床心理士:5人
- 産業カウンセラー:1人
業務実績
内容 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | |
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外来 | 心理療法 | 1,396件 | 813件 | 873件 |
発達検査 | 292件 | 345件 | 431件 | |
神経心理検査 | 394件 | 368件 | 432件 | |
病棟 | コンサルテーション(心理療法・心理検査) | 138件 | 228件 | 246件 |
他施設連携 | 洛和会音羽リハビリテーション病院 脳神経内科 心理検査 | 217件 | 195件 | 187件 |
共同研究や学会・論文
論文
- 「Discrepancies in Wechsler Adult Intelligent Scale III profile in adult with and without attention-deficit hyperactivity disorder.」
-
Neuropsychopharmacol Rep. 2020 Jun;40(2):166-174. doi: 10.1002/npr2.12106.
Takeda T, Nakashima Y, Tsuji Y.
学会発表
- The 25th World Congress of IACAPAP(UAE)2022.12.5~12.9
-
A LIFE WEARING 3D GLASSES: THE CASE OF A WOMAN WITH SLUGGISH COGNITIVE TEMPO.
Youta Nakashima, Toshinobu Takeda, Atsushi Kubomi
- 第63回日本児童青年精神医学会総会(長野県)2022.11.10~11.12
-
中島陽大、武田俊信、前田真治:現実感のなさと周囲の共感性の得られなさに悩む、
Sluggish cognitive tempoの症状が疑われた成人の女性の症例報告
- 第62回日本児童青年精神医学会総会(オンライン)2021.11.13
- 中島陽大、武田俊信、前田真治:Wide-range Assessment of Vision-related Essential SkillsとKABC-Ⅱを用いた視覚認知スキルのアセスメント
- 第25回日本心療内科学会学術大会(オンライン)2021.10.23~10.24
- 中島陽大、金井裕彦:成人期ADHDの認知行動療法集団プログラムを個人面接に応用した症例報告
- 日本行動分析学会第39回年次大会(オンライン)2021.8.28~8.29
- 中島陽大、空間美智子、伊藤正人、前田真治:ASD児とADHD児における社会性と衝動性:社会割引と遅延割引の測定
- 第61回日本児童青年精神医学会(オンライン)2020.10.24
- 中島陽大、武田俊信、前田真治、日衛嶋郁子:MSPAにみられるASD群、ADHD群、ASD/ADHD群の評価傾向の検討
- 第60回日本児童青年精神医学会総会(沖縄県)2019.12.5~12.7
- 中島陽大、武田俊信:成人における視覚認知機能の予備的検討
- 第60回日本児童青年精神医学会総会(沖縄県)2019.12.5~12.7
- 中島陽大、武田俊信、前田真治:WAVES検査におけるASD群とADHD群の比較検討
- 第2回日本心身医学関連学会合同集会(大阪府)2019.11.15~11.17
- 中島陽大、前田真治:学校不適応の改善に心理検査を用いた親子の相互関係への介入が有効であった一症例
関連情報
らくわ健康教室Web版 第11回「お子さんの心や行動の発達で悩まれていませんか? 悩みを抱えたご家族を支援します(後編)」(2021.5.24)