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洛和会音羽病院

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実際の直腸がんの腹腔鏡手術について

 

肛門縁(こうもんえん)から4cm弱の、指で触れる全周性の(全周囲にある)進行がんです。


直腸を栄養する下腸間膜動脈に沿ったリンパ節が腫れています。[右図矢印]
大腸、直腸では、炎症性で腫れることも多く、予防的に、このリンパ節を含めて、D3郭清(かくせい)という範囲のリンパ節の切除が必要です。

 

実際の手術の写真

大動脈から枝分かれする下腸間膜動脈の根部に、テープがまいてあります。おしりの方にかなり腫れているリンパ節が見えています。[右図矢印]
D3郭清を行うため、ここでクリップして切離し、右下の方に処理を進めていきます。左に見えるのが十二指腸です。

 

鉗子(かんし)で写真の上方に持ち上げているのが直腸です。直腸背側の組織の結合が緩い部分を直腸側のリンパ節を包むようにして剥離(はくり)しています。肛門挙筋群が見えていて、ほとんど出血していないことがわかります。開腹手術では、男性は特に患部が狭いので術者ですら見えないまま手術せざるを得ないこともあったのですが、現在では、モニターを通して術者全員が情報を共有できるようになりました。およそ8cmにも満たない狭いスペースなのでゆっくりと進めていきます。

 

前方にまわって前立腺の後ろの層で郭清を進めます。右上に前立腺が見えています。[右図矢印]
下に見える鉗子で押さえているのが直腸です。これで肛門から2cmほどのところまで郭清が進んできています。このように静脈叢(じょうみゃくそう)が見えてきたらほぼ終点です。

 

直腸のがんより肛門側で切離し(右手に見える縦のライン:[右図矢印])、肛門から自動吻合(ほうごう)器を挿入したところです。このあと切除する直腸の上流で処理した大腸と繋ぎます。出来上がりは肛門縁から1.5cm でした。

 

断端にがんがないかを確認することが肝心なので、切り離すときに危なそうであれば、少々傷が大きくなっても手を入れて切離(HALS:Hand Assisted Laparoscopic Surgery)することもあります。何より大事なのは確実性です。
初回手術後およそ3カ月目の検査で問題なければ、一時的に人工肛門を閉鎖する手術を行いますが、患者さまたちにお聞きしていると、術後半年ほどで肛門の機能は日常生活にほぼ支障がない程度に回復してくるようです。
現在のところ当科では、これより肛門寄りで切り離す肛門括約筋温存手術は行っていません。手技的に難しいわけではなく、本当に機能が保たれているのか、評価が定まっていないためです。

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