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洛和会音羽病院

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腎臓内科 診療内容

 

1.腎生検

たんぱく尿、血尿、腎機能低下などがある患者さまに対して、適切な治療法を決定するためには、腎臓の一部の組織を採取して、腎臓の状態を顕微鏡で調べることが必要です。この「腎臓から組織をとる手技・操作」のことを「腎生検」と呼びます。

腎生検の目的としては、

  1. 正確な組織診断を得ること
  2. 病気の見通しを予測すること
  3. 適切な治療法を決定すること

 

などがあげられます。

 

それでは、どのような患者さまに腎生検をするのかというと、

  • たんぱく尿や血尿が持続し、慢性腎炎が疑われるとき
  • 0.5g/日以上のたんぱく尿があるとき
  • 大量のたんぱく尿や浮腫(ふしゅ、むくみ)がみられるとき
  • 急速に進行する腎機能障害があるとき
  • 原因不明の腎機能低下があり、腎臓の大きさが正常のとき

 

などがあります。

なお、当科では腎疾患の診断・治療を正確に行うため、積極的に腎生検を行うようにしております。

(本項目は一部日本腎臓学会が出している「腎生検ガイドブック」を引用しています)

 

2.慢性腎臓病(CKD:Chronic kidney disease)

慢性腎臓病(以下、CKD)とは、たんぱく尿や血尿などの腎機能障害、または糸球体濾過量(GFR)が60ml/分/1.73m未満の腎機能低下が、3カ月以上持続する状態のことを言います。

CKDは透析の予備軍であるだけでなく、心血管疾患、入院、および死亡の独立した危険因子であることが知られており、その数の多さから新たな国民病としても注目され、厚生労働省もCKD対策に乗り出しています。

腎臓病は、一定以上腎機能が悪くなると機能回復が困難なうえ、次第に病状が悪化し、最終的には透析が必要になってしまいますが、腎機能障害が軽度な早期のうちに発見し、治療を始めると、完治させることもできます。このようなことから、CKDの基本理念として、たんぱく尿や血尿などの検尿異常や腎障害を早期に発見し、腎臓病の発症や心血管疾患の発症を予防することがあげられております。健康診断で検尿異常や腎障害(どのような異常でも)を指摘されたら、気兼ねなく当科を受診してください。


次に、CKDに対する治療法ですが、これは腎機能によって異なります。下表にCKDステージを示しますが、腎機能が悪化するに伴い、治療方法が変化することがわかります。特に、推定GFRが30ml/分/1.73m以下で、透析療法が行われていない場合、腎機能を悪化させないために、厳格な薬物療法・食事療法・生活指導が行われ、さらに、この時期に透析療法の説明と選択が行われます。

しかし、これらの全てを医師だけで行うことは不可能なため、看護師、薬剤師、栄養士も、患者さまに対しての指導を行っています。最近では、CKD治療の一環として、看護師、薬剤師、栄養士を中心とした医療スタッフが、患者さまへの腎不全指導のために、腎臓病教室を開く機会が増加しています。患者さまも、医師以外の医療スタッフから話を聞いたり、ほかの患者さまと触れ合うことによって、腎臓病と向き合う姿勢が変化し、良い治療効果が得られると考えられています。

 

CKD
ステージ
定義
(ml/min/1.73m2)
治療戦略
ステージ1 腎障害(+)
90≦GFR
(腎機能正常)
  • 腎障害の原因の精査と治療方針の決定
  • 状況に応じた専門的な治療(ステロイド薬、免疫抑制薬など)
  • CKDの進行を促進する因子の除去(血圧・血糖・脂質などの管理)
ステージ2 腎障害(+)
60≦GFR<90
(腎機能軽度低下)
ステージ3 30≦GFR<60
(腎機能中等度低下)
  • 腎機能低下の原因の精査と治療方針の決定
  • 状況に応じた専門的な治療(ステロイド薬、免疫抑制薬など)
  • CKDの進行促進する因子の除去(血圧・血糖・脂質などの管理)
  • 腎機能低下の進行を遅延させるための総合的治療
ステージ4 15≦GFR<30
(腎機能高度低下)
  • 専門医による治療
  • 腎不全合併症の検査と治療(心血管疾患の発症予防を含む)
  • 腎不全と腎代替療法の教育(栄養指導・生活指導など)
ステージ5 GFR<15
(末期腎不全)
  • 専門医による治療(腎不全合併症の治療、心血管疾患の発症予防)
  • 透析導入の準備・透析療法の開始
  • 腎移植の推進

 

3.包括的腎代替療法

腎不全が進行すると、体内の水分・電解質のバランスが保てなくなったり、老廃物を除去できなくなったりするため、腎臓の機能を補う治療が必要となります。これには、水、電解質、そのほかの老廃物を除去する「透析療法」と、腎臓の機能をほぼ代償する「腎移植」の二通りの治療法があります。
透析療法には、血液を透析器を通してきれいにして戻す「血液透析」と、お腹にカテーテルという管を入れ、それを通して透析液を出し入れする「腹膜透析」の2種類があります。
腎移植には、家族・配偶者・身内から、2つの腎臓のうち1つを提供してもらう「生体腎移植」と、脳死や心臓死になられた方から腎臓の提供を受ける「献腎移植」の2種類があります。


末期腎不全になった際には、年齢、身体状況、社会背景、生活スタイル、性格などを考慮したうえで、その人に最も合った治療法を選択する必要があります。そして、これらの治療はすべて互いに相反するものではないので、同等に選択すべきであると考えられています。具体的な例をあげると、最初に腹膜透析から開始し、その後に血液透析に移行したり、また、その逆の順に行うことも可能です。また、腹膜透析と血液透析の併用療法という方法を、腹膜透析または血液透析への移行の橋渡しとして行うことも可能です。さらに、どの透析形態からも移植を行うことができ、移植後に腎機能が低下した場合、どの透析形態への移行も可能です。すなわち、血液透析・腹膜透析・腎移植は、それぞれが相補的な治療法と考えられており、最近では、これらの3つの治療法をあわせて「包括的腎代替療法」と呼ばれています。


当科では、患者さまの年齢、身体状況、社会背景、生活スタイル、性格などを考慮したうえで腎代替療法の選択を行いますが、当院では腎移植を行うことができませんので、希望される方がおられれば、他施設への紹介も行います。

 

包括的腎代替療法の図

 

(本項目は日本腎臓学会、日本透析医学会、日本移植学会が合同で出している「腎不全の治療選択」の文章を引用しています)

 

4.全身疾患に伴う腎疾患(糖尿病、循環器疾患、膠原病など)

平成26(2014)年3月に認可されたサムスカ(トルバプタン)※という薬を使用した多発性嚢胞腎の診察も行っております。

※サムスカ(トルバプタン)とは
元々は心不全や肝硬変に対して使用されていた薬ですが、腎臓の嚢胞の増大や腎機能の低下を抑える効果があることが分かり、多発性嚢胞腎に対しても処方可能となりました。内服を始める際には入院が必要です。
サムスカはどの医療機関でも処方できる訳ではなく、登録医のみ処方することができます。

多発性嚢胞腎とは

腎臓に「嚢胞(のうほう)」という袋が多数できて腎臓が大きくなり、時には大人の頭くらいになることもあります。多数の嚢胞ができて腎臓が大きくなると、腎臓の働きが低下しやすいことが知られています。腎臓機能が低下して、透析や腎移植を受ける患者さまも少なくありません。
また、大きくなった腎臓は、胃腸や肺を圧迫して、高血圧などのさまざまな合併症を伴いやすいことも知られています。現在、まだ治癒が可能な病気ではありませんが、病気の進行を遅らせ、合併症を防ぐことは可能です。

 

症状

胃腸を圧迫して食欲低下や膨満感を生じたり、背部の痛みが出ることがあります。
また、嚢胞は腎臓以外の臓器にもできることが知られており、肝臓、膵臓などにもみられることがあります。

 

5.リウマチ疾患

当科では、リウマチ科も兼任しています。

 

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