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診療科・部門のご案内

乳腺科

坂田 晋吾部長
坂田 晋吾

乳がん、良性の乳腺腫瘍(乳腺線維腺腫など)、乳腺症、乳腺炎などの乳房に発生する病気の治療を行っています。標準的な治療を提供することを第一としています。しかし、対象疾患のほとんどが女性であり、また、日本の特徴として40歳代の女性患者が多いこともあり(年齢に拘るわけではありませんが)、美容整形的な内容も重要視していく必要を強く感じています。最新の情報を基に、しかし、安全を重視しながら日々進化していきたいと考えています。


外来担当医

乳腺科

*…女性医師

 
午前 坂田晋吾
(再診のみ)
(完全予約制)
      坂田晋吾
(再診のみ)
(完全予約制)
午後 坂田晋吾
(完全予約制)
担当医
(再診のみ)
(完全予約制)
坂田晋吾
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担当医
(再診のみ)
(完全予約制)
坂田晋吾
(完全予約制)
乳がん検診のご案内

京都ピンクリボン ロゴ

洛和会音羽病院は乳がんの早期発見・早期治療を啓発、推進するピンクリボン京都の活動に賛同しています。大切なご自身の体を守るため、乳がん検診を受けましょう。

  • 京都市がん検診(京都市にお住まいの方のみ) ⇒詳しくはこちら
    自己負担:1,300円 ※無料クーポン券使用可
    検査方法:マンモグラフィ
  • マンモグラフィ検査 ⇒詳しくはこちら
    検査料金:3,000円
    検査方法:マンモグラフィ
  • 乳腺エコー検査 ⇒詳しくはこちら
    検査料金:3,000円
    検査方法:乳腺エコー

※ご予約は洛和会京都健診センターで承っております。
※しこりなど自覚症状がある方は、ご受診ください。 ⇒外来のご案内

特色

乳腺疾患に特化した科として新たな出発をいたしました。
乳腺炎や良性の腫瘤などを含め、乳がんを中心とした乳腺疾患全般を扱っています。乳がんは全身疾患としての色合いが強く、抗がん薬(狭義の抗がん薬、内分泌療法薬、分子標的治療薬)による全身治療や、局所療法としての外科的療法、リハビリテーション、再建を含めた形成外科、緩和ケアの関わりなど、外科的な分野だけにとどまらないことから乳腺科という名称を用いることといたしました。
日々変化するガイドライン、標準治療にcatch upし、最新の医療を提供することは当然ですが、地域の病院として一人一人の患者さんの希望に寄り添うような治療を心掛けることも大切にしていきたいと考えています。特に地域の家庭医の先生方と協力する事で、地域に根ざした医療を目指していきたいと思います。

「私の通院手帖」でかかりつけ医と連携

私の通院手帖

ここ20年の間で乳がんの治療は大きく変化しました。エビデンスに基づくガイドラインが整備され、術後経過観察の方法も大きく変貌を遂げています。
乳がんの患者さんの術後フォローアップでは、患者さん自身によるセルフチェックと問診が重要です。というのも、再発をされた患者さんは何らかの自覚を持たれていることが多いことがわかっています。そこでセルフチェックとかかりつけ医の問診に重点を置いた、今までの連携手帖とは全く異なる「私の通院手帖」を作成いたしました。
手帖による連携で、患者さんの待ち時間や通院の負担が軽減され、かかりつけ医を定期受診する機会が得られることは、患者さんにとって大きなメリットだと考えています。
よりよい手帖、よりよい連携の形をかかりつけ医の先生方と一緒に作っていきたいと考えています。

診療内容

乳がんとは

乳腺に発生する悪性腫瘍です。
症状を伴わないことがほとんどですので、ある日突然しこりに気が付くといったことはよくあります。また、小さいがんや奥の方にあるがんは自分で触ってもわからないことも多く、マンモグラフィをはじめとした画像検査を受けていただくことが大切です。
マンモグラフィ検診の普及に伴い、非浸潤がん(乳管の中だけにとどまり、臓器転移を来すことがない初期のがん)の段階で発見される割合が10%を超えるようになってきました。

胃・大腸・肺などのほかのがんと比べると悪性度が低いため、転移再発がゆっくり進むと、5年を過ぎてから再発が見つかることもまれにあります。それゆえ、乳がんの場合には術後10年間の経過観察が必要と言われています。その間に反対側の乳房も乳がんになる方が2%ほどおられるため、定期的な乳がん検診も必要です。

乳がんの診療方針

~きれいに治すことを大切にしながら、一人でも多くの方が乳がんを克服することを目指しています~

2008(平成20)年ごろから、手術療法を徐々に見直してきました。温存率の高さを目指すよりも、根治度を減らさない状態で整容性を高めるという方向性で、改善を行ってまいりました。
現在は、進行した状態でなければ、リンパ節や手術の術式の選択肢が広がってきています。

リンパ節に関しては、リンパ節転移がないことを証明するセンチネルリンパ節生検を行い、安全に郭清を省略することが標準的な治療となってきました。
また、従来からの放射線を併用した乳房温存手術は、入院期間も短く負担の少ない手術と言えます。
乳頭に近かったり、乳腺内に広汎に広がる病変に対しては、乳腺組織は全て取り去りますが皮膚は多く残すSSM(Skin Sparing Mastectomy)や、乳輪からの距離が十分あれば、乳輪乳頭も残すNSM(Nipple Sparing Mastectomy)なども行えるようになってきました。SSMやNSMでは、多くの皮膚が残せることから整容性が高い手術となっています。

また、SSMやNSM、通常の乳房切除術では、自家組織で乳房再建することが可能で、一期的に手術を行うことで乳房の喪失感を味わわずに済みます(同時再建)。ほかに、組織拡張器(ティッシュ・エキスパンダー)を挿入し、インプラント(シリコン製人工乳房)に入れ替える方法も選択することができます。乳房切除を行い、乳房再建を行う方法は、放射線を併用する温存手術に比べ整容性に優れています。再建術は、厳密にはがんの治療の一部ではありませんが、そういったところまでが保険診療の範囲内で行えるようになってきました。
進行した症例にも乳房再建の応用は可能です。乳房を再建することで、少しでも胸を張って生きていける自信のようなものを提供することができたら良いと考えています。(進行症例の場合には、放射線療法や全身治療(抗がん剤)などとの兼ね合いがあり、慎重に方針を立てることが必要となります)

病気を治すだけでなく、元気に美しく生きていっていただく手助けが少しでもできるよう、形成外科医や看護師、薬剤師、理学療法士など他業種が関わり、皆さまを支えていきたいと考えています。

乳がんの検査~診断確定までの流れ

検査

マンモグラフィ(エックス線)検査 または 乳房超音波(エコー)検査

  • 精密検査の要否
  • 病変に対しては良性・悪性の鑑別

  • 良性疑い → (必要に応じて針生検)、経過観察
  • 悪性疑い → 針生検(必要に応じてMRI、マンモトーム生検など)

乳がんのサブタイプの予測
  1. ホルモン感受性の有無
  2. HER2遺伝子(※)の発現状況
  3. がんの増殖能力(Ki-67 または MIB-1 index)
  4. 直接的な遺伝子検索(OncotypeDxなど)

これらの情報で大きく5つのサブタイプに分かれ、それぞれ治療方法が異なってきます。

ホルモン受容体陰性 ホルモン受容体陽性
HER2
陰性
トリプルネガティブ
→化学療法
ルミナールAタイプ
→ホルモン療法
増殖能
低い
ルミナールBタイプ(HER2陰性)
→ホルモン療法+化学療法
増殖能
高い
HER2
陽性
HER2タイプ
→化学療法+抗HER2療法
ルミナールBタイプ(HER2陽性)
→ホルモン療法+化学療法+抗HER2療法
増殖能
問わず

※タンパク質の一種でがんの増殖に関係している遺伝子と考えられている。

治療開始

薬物療法、手術、放射線治療など

乳がんの治療方法

乳がんの治療方法

乳がんは乳房の中の乳管に発生します。全体の10~15%の乳がんは、がんが乳管の中にとどまっている非浸潤がんです。非浸潤がんには局所治療(手術±放射線)を行います。
がんが乳管の基底膜を破って外に出てくると浸潤がんとなり、しこりを感じるようになります。浸潤がんでは局所治療に全身治療が加わります。どの全身治療を行うかは、上記のサブタイプに沿って選択します。
当院では、総合病院である利点を生かし、形成外科放射線治療科と協力をして、整容性に優れた治療に取り組んでいます。


局所(※)治療

※乳房(皮膚・乳腺・大小胸筋)および所属リンパ節(腋窩・鎖骨上・傍胸骨・リンパ節)が該当

手術療法

乳がんの治癒をめざすのであれば、手術は避けて通れません。病変が大きかったり、病気の広がりが大きい場合には、乳房切除が必要となります。
病変が小さければ、放射線療法を併用することで、胸の膨らみを残す手術が可能です。

乳がんの手術の目的
  • 原発巣を取り除く
    乳房温存手術や乳房切除術を行い、乳房の中にできたがん細胞を全て取り除くことが根治に必要です。
  • リンパ節の郭清
    がんが広がると、血管やリンパ管を通して転移することがあります。腋のリンパ節にがんが残るとそこから再発します。
    腋のリンパ節転移の個数が治療方針に関わります。リンパ節を郭清すると、腕がはれたり(むくみ)することもあり、がんが転移していない場合、リンパ節は切除しなくても良いです。
手術療法の種類と選択

大きく2つに分けて「乳房温存手術」と「乳房切除手術(胸筋温存乳房切除術)」があります。それぞれのメリット・デメリットは下の表の通りです。

手術の種類 乳房温存手術 乳房切除手術
再建手術なし
乳房再建手術
(インプラント)

乳房再建手術
(自家組織を移植)
メリット
  • 乳房を残せる
  • 体への負担が少なく、回復が早い
  • 乳房切除によって乳腺組織が全切除されるため、遺残(がん細胞の取り残し)が起きず、リンパ節転移などがなければ放射線療法が回避できる
  • 手術が一度で済むので、入院期間が短く、治療費用が抑えられる
  • 手術後何年経っても、年齢に関わらず再建できる
  • 自然な触感の乳房ができる
デメリット
  • 遺残(がん細胞の取り残し)が起きる可能性がある
  • 温存できても、手術により変形したり、左右のバランスが崩れたりして、整容性が損なわれる場合がある
  • 術後の放射線療法が必須になる
  • 自身の乳房が残せない
  • 他人との入浴に気兼ねする方が多い
  • 左右のバランスがくずれて、肩こりや腰痛が起こることがある
  • 手術が複数回必要になり、入院の期間が長くなり、治療費用の負担が増える
  • 乳房とは触感が異なる
  • 自身の乳房の形や大きさが変わると、将来的にバランスが崩れることがある
  • 新たな傷あとができる
  • 体への負担が大きい
備考 乳がんの大きさや場所によっては、適応できない場合がある   インプラント(シリコン)を用いた治療は、以前は自費治療だったが、現在はラウンド型(おわん型)とアナトミカル型(しずく型)の2タイプのインプラント、ティッシュ・エキスパンダー(インプラントを挿入する空間を作る機械)が保険適用となっている  

近年は、乳房切除手術+再建手術(インプラント)のほうが有利と考える人も増えており、2015年現在では、乳房温存手術を選択する方が4割前後、乳房切除手術+再建手術を選択する方が6割前後となっています。

また、当院では、比較的早期の乳がんで脂肪組織への進展がなければ、NSM(Nipple Sparing Mastectomy:乳頭・乳輪温存乳房切除術)SSM(Skin Sparing Mastectomy:皮膚温存乳房切除術式)といった、皮膚をできるだけ残す手術も積極的に行っています。
がんが乳頭から離れていれば乳頭・乳輪も残せますし、放射線療法が回避できる可能性も高いです。皮膚を広く残すことができれば、見た目のキズも小さく、インプラントを使った再建をする場合にはティッシュ・エキスパンダーで皮膚を拡張する量が少なくて済むなど、さまざまな利点があります。

乳がんの手術術式の変遷

乳房再建手術について

再建手術には、一次再建と二次再建があります。一次再建は、乳がんの手術と乳房再建術を同時に行う方法、二次再建は乳がんの手術とは別に再建を行う方法で、それぞれさらに二つの方法に分かれます。

一次一期再建

1回の手術で再建を完成させる方法。乳がんの手術と同時に、インプラント(シリコン)を入れる方法と、自家組織を移植する方法があります。

一次二期再建

乳がんの手術と同時にティッシュ・エキスパンダー(インプラントを挿入する空間を作る機械)を挿入し、2回目の手術でインプラントまたは自家組織を入れて乳房を再建します。

二次一期再建

皮膚と脂肪を付けた自家組織による乳房再建です。

二次二期再建

1回目の手術でティッシュ・エキスパンダーを挿入し、2回目の手術でインプラントまたは自家組織を入れて乳房を再建します。

各方式の特徴とメリット・デメリットは下の表のとおりです。

再建の時期による分類 再建術の回数による分類 手術方法 特徴 メリット・
デメリット
一次再建
(同時再建)

乳がん手術と同時に行う
一次一期再建
乳がん手術と同時に再建を完了
<インプラント>
乳頭乳輪温存乳房切除術(NSM)を適用できることが条件となる
  • もっとも負担が少ない
  • 乳頭、乳輪が残せない場合は行えない
<メリット>
  • 乳房喪失感が少ない
  • 入院期間が短く、経済的・身体的負担が少ない
  • 一次二期再建では、エキスパンダー挿入中に考える時間がある

 

<デメリット>
  • 一次一期再建ではじっくり考える時間が少ない
<自家組織移植>
皮膚温存乳房切除術(SSM)を適用できることが条件となる
  • 乳頭、乳輪を切除し、皮膚を残してがんをくり抜くように取り除く方法
  • 乳輪の大きい場合に適用できる
一次二期再建
乳がん手術の後に1回の手術で再建を完了
<インプラント>
乳がん手術と同時にエキスパンダーを挿入し、皮膚を拡張後、インプラントと入れ替える
  • 現在、主流となっている術式
  • 再発リスクによっては推奨できない
二次再建
乳がん手術と別の時期に行う
二次一期再建
再建の手術は1回で完了
<自家組織移植>
自家組織を移植して乳房再建を完了する
  • 自家組織は、柔らかく温かい、自然な触感の乳房ができる
  • 手術時間や入院期間が長くかかる
<メリット>
  • 考える時間が十分にある
  • まずは乳がんの治療に専念できる
  • 乳がん手術と別の施設での再建も可能

 

<デメリット>
  • 手術が2回以上になる
  • 経済的負担が大きい
  • 二次一期再建では、新たな傷あとを作る
二次二期再建
再建の手術は2回で完了
<インプラント>
エキスパンダーを挿入し、皮膚を拡張後、インプラントと入れ替える
  • 手術後何年経っても、年齢に関わらず再建できる
  • 手術回数はもっとも多くなる

乳房を切除した場合は、再建手術で乳輪や乳頭の形成も行います。乳輪・乳頭は、切除しない側の乳房の乳頭や陰部皮膚を用いて作成します。

放射線療法

(放射線治療装置)
(放射線治療装置)

乳房温存手術には、ほぼ全例で放射線照射が施されています。放射線照射することで、乳房切除術とほぼ同等の成績を保っています。
リンパ節転移陽性の場合には、胸壁照射を追加すると、予後が改善されます。
そのほか、再発し骨転移がある場合の局所治療も行っています。


抗がん剤(化学療法)

抗がん剤(化学療法)
(放射線治療装置)

ガイドラインに準拠した標準治療を心掛けています。
医師、専門の薬剤師、看護師によるチーム医療を行っており、RDI(相対治療強度)を保つ治療を心掛けています。
また、外来に化学療法室を設けています。


分子標的治療薬(抗HER2療法)

分子標的治療薬は毎年新薬が開発されており、日進月歩の治療方法です。
当院では最新の治療にできる限り対応するよう努めています。

ホルモン療法

ホルモン受容体をもつタイプは、女性ホルモンが増殖に関係しているため、ホルモン受容体を抑制する抗エストロゲン薬や、女性ホルモンそのものを下げるアロマターゼ阻害薬を使用します。
また、常に最新の情報・知識を取り入れ、新しい治療薬にも対応しています。

当院は京都大学が行う臨床研究に参加しています

洛和会音羽病院 乳腺科は、京都大学大学院医学研究科との共同研究で「乳がん微小環境形成に関わる分子生物学的機序の生体試料を用いた探索研究」を行っています。詳細は下記ホームページをご覧ください。

2017(平成29)年の診療実績

手術件数:52例

  • 乳房切除手術:23件
  • 良性腫瘍手術:14件
  • 乳房温存手術:10件
  • そのほか:5件

〒607-8062
京都市山科区音羽珍事町2



  • 075(593)4111
  • 外来受付時間

    午前8時20分~正午
    午後1時~午後3時30分※診療科により受付時間が一部異なります。

    詳細
  • 面会時間

    午前8時~午後9時30分

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