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特殊な心臓カテーテル治療について

狭心症や心筋梗塞に対する冠動脈カテーテル治療の成績は、薬剤溶出性ステントの登場により飛躍的に向上しました。しかしながら、ステントを十分に広げられない石灰化病変や、左主幹部病変や手術前、金属アレルギーなどでステント留置を避けたい場合には課題がまだ残されています。そこで、当施設ではそのような状況で極めて効果的な特殊カテーテル治療を積極的に導入しています。

ロータブレーター

ロータブレーターの図説

ロータブレーターは、先端に小さなダイヤモンドの粒を装着した丸い金属を高速に回転させることで石灰化病変を削る治療で、施設基準を満たした施設のみで使用が可能です。


ダイヤモンドバック

ダイヤモンドバックの図説

ダイヤモンドバックとは、従来からのロータブレーターに加えて、最近本邦にて使用可能となった高度石灰化病変に対する治療器具です。先端にダイヤモンドで構成されたクラウンと呼ばれる部分があり、このクラウンが軌道回転して石灰化病変を大きく削ることができます。ロータブレーターはバーサイズと同じ大きさで前方向にしか削ることができませんが、ダイヤモンドバックは軌道回転することでクラウンサイズよりも大きく削ることができ、また前方向だけでなく後方向に引いても削ることができるのが特徴です。病変形態に応じてロータブレーターとダイヤモンドバックを使い分けて、あるいは併用することでより安全な石灰化病変の切削を心がけています。


エキシマレーザー冠動脈形成術

エキシマレーザー冠動脈形成術のイメージ

カテーテルの先端から照射されるエキシマレーザーによって、閉塞した血管を開通させるという治療方法です。通常のバルーン治療が困難な複雑病変に対して有効性が報告されており、日本では2012(平成24)年5月から保険適用されました。従来の風船などを使用する治療に比べて、安全性が高いと言われています。
先端から照射されるレーザー光によって動脈硬化を蒸散させ取り除く治療で、動脈硬化が再びできるのを防ぐことが期待できます。
2018年5月に施設基準が認められ、急性期治療にも使用しています。


対象
  • 慢性完全閉塞
  • 分岐部病変
  • 急性心筋梗塞
  • ステント内再狭窄

石灰化の強い病変にはローターブレーターが有効ですが、このエキシマレーザーも同様に有効性が高いとされています。また、急性心筋梗塞などの血栓性病変、あるいはステント再閉塞にも組織を蒸散させるエキシマレーザーは効果があります。このエキシマレーザーを活用することで従来よりも治療の選択肢がより広がり、さらに有効性が高く、安全な医療が提供できると考えています。

症例(85歳、男性)

急性心筋梗塞と十二指腸潰瘍穿孔を同時に発症し、先に緊急冠動脈造影を施行

エキシマレーザー冠動脈形成術の症例図説

  1. 右冠動脈近位部に血栓性病変を確認
  2. エキシマレーザーで血栓を蒸散
  3. 長時間のバルーン拡張で残存血栓を血管壁に十分に押し付け
  4. 血流の改善を確認
    開腹術前のためステントは留置せず終了

同日に緊急大網充填術を合併症なく施行


DCA(方向性冠動脈粥腫切除術)

DCA(方向性冠動脈粥腫切除術)の図説

バルーンを膨らませることで刃のついている部分を動脈硬化に押しつけ、刃を回転させて削りとる治療です。動脈硬化をうまく削りとることができればステント留置が不要となる治療で、2018(平成30)年4月に施設基準が認められました。

洛和会音羽病院

〒607-8062
京都市山科区音羽珍事町2



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