洛和会音羽病院 総合内科 シニアレジデント(後期研修医)募集

洛和会音羽病院 総合内科のミッション

 

 

シニアレジデントプログラム

1.はじめに

高齢化が進む日本では、多臓器、複数の疾患を抱える患者が急速に増加しています。従来、本邦では専門医の育成に力点が置かれてきましたが、医師不足が叫ばれている今日、これらの患者群を専門医だけで診療していくことには限界があります。総合的な視点をもち、コーディネーター的役割を果たす「総合医(ジェネラリスト)」と、各分野で最良の医療を提供する「専門医」とのコラボレーション(共同作業)が各々の患者で展開されていくことが、医師不足の時代の1つの処方箋になると考えています。当科シニアレジデントプログラムでは、日本の未来を担う総合医の育成に努めています。

 

2.研修期間

原則として3年間(1~2年間の研修も可能です)

 

3.当科でめざしている総合医像

1)基本的な内科系疾患に対応できる臨床力を有する。
2)病歴、身体所見を重視し、診断推論を駆使して患者の問題解決に努める。
3)国内外の標準的な検査法、治療法の習得に努める。
4)EBMと経験をバランス良く生かす。
5)適切なタイミングで専門医を紹介し、共同して患者の健康維持に努める。
6)患者・家族・医療スタッフから信頼され、意見を調整統合し、患者・家族が納得のいく決断ができるようにサポートする。

7)医学教育に積極的に関わり、後進の育成に努める。

 

4.後期研修医プログラムの特徴

1)豊富な症例数を経験することにより、病院総合医としての基礎力・応用力をつけることができる。

 

2010(平成22)年の総合診療科入院患者数は1,124人(月平均94人、平均在院日数19.1日)であり、その約75%がERから入院し、ERからの入院の約25%が当科に入院しています。入院患者総数は常時80~90人であり、3チーム体制で診療を行っています。1チームの構成は、指導医1~2人、後期研修医1~2人、初期研修医1人であり、屋根瓦式教育によって“かゆい所に手の届く”、ディスカッションを重視した教育を行っています。

入院患者の半数は、内科系のcommon disease(肺炎、尿路感染症、敗血症、呼吸不全、急性腎不全など)であり、残りの半数は膠原病、感染症などのバラエティーに富んだ内科系疾患です。この3~4年間に当科が経験した症例には、リウマチ性多発筋痛症、多発性筋炎、皮膚筋炎、SLE、側頭動脈炎、Churg-Strauss症候群、高安病、成人発症Still病、Crowned dens症候群、後腹膜線維症、後天性血友病、血管内リンパ腫、悪性貧血、副腎不全、SIADH、原発性副甲状腺機能亢進症、水中毒、非閉塞性腸管虚血症(NOMI)、虚血性腸炎、腹膜垂炎、大網梗塞、上腸管膜動脈症候群、薬剤性過敏症症候群(DIHS)、単純ヘルペス脳炎、クリプトコッカス髄膜炎、心内膜炎、化膿性脊椎炎、化膿性関節炎、肝膿瘍、脾膿瘍、Fitz-Hugh-Curtis 症候群、腸チフス、デング熱、狂犬病、サイトメガロウイルス初感染、収縮性心膜炎、などがあります。

 

2)月3~4回の内科系救急当直を担当することで、1次~2次(一部3次)の救急症例を豊富に経験することができる。

 

3)総合内科のローテートに加えて、内科系専門各科(呼吸器科、心臓内科、腎臓内科、神経内科、消化器科、内分泌糖尿病科、血液内科など)、小児科、産科婦人科、放射線科、ER、ICU、洛和会丸太町病院総合診療科、地域診療所などへのローテート研修も可能です。消化器科ローテートにて上部消化管内視鏡の手技を学んだ場合は、その後週一回半日程度の内視鏡検査の継続が可能です。

 

4)週1回の総合内科外来(半日)を担当し、外来患者のマネージメントを学ぶことができる。

 

5)症例カンファレンス、レクチャーが豊富に用意されている。

 

毎朝8時から30分間行われる初期および後期研修医向けレクチャーでは、身体診察の仕方にはじまり、重要な内科系、外科系疾患についての基本事項を学ぶことができます。レクチャーの一部を担当することも可能です。毎日昼に行われる症例カンファレンスでは、症例提示を担当することでプレゼンテーションの技術を身につけることができます。また、カンファレンスの司会を担当することでclinician educatorとしての経験を積むことができます。毎月第一金曜日の夕方に当院で開催される「京都GIMカンファレンス」では、京都、名古屋、大阪、神戸などから総合医、研修医が多数集まり、診断に苦慮した症例が毎回3例ずつ提示されます。病歴、身体所見などの各段階で鑑別診断が議論され、診断推論力を鍛える絶好の機会となっています。その他、毎月1回開催される「おとまるカンファ」(洛和会丸太町病院総合診療科との合同症例カンファレンス)では、教育的な症例を互いに1例ずつ提示し、若手研修医が活発に発言するなかで診断推論力を鍛えています。

 

6)年間に数人招聘されている外国人講師「大リーガー医」から、欧米におけるスタンダードな医療を直接学ぶ機会があります。大リーガー医についての詳細は、http://www.rakuwa.or.jp/me/index.html をご覧ください。

 

7)終末期医療、緩和医療について学ぶことができる。

 

5.研修の内容

GIO(一般目標)

初期研修で得た医学知識・臨床技術・医療者としての態度をさらに成長させて、全人的医療の担い手である総合医となるために、内科疾患全般の知識と技能の習得に努め、後進の教育に役立てる。

 

SBOs(行動目標)

1)患者、家族、医療スタッフの間に良好な信頼関係を築くための態度、コミュニケーション技術を身につける。
2)正確で必要十分な病歴聴取が効率よく実施できる。
3)必要十分な身体診察を実施し、適切に解釈することができる。
4)臨床的問題点を適切に、優先順位をつけて抽出することができる。
5)臨床疫学的知識に基づいて、必要な検査の選択と結果の解釈を行うことができる。
6)病歴、身体所見、検査結果を総合して治療計画を立案し、実施することができる。
7)解決困難な臨床的問題点に対して、診断推論、文献的調査、コンサルトを駆使して問題の解決に努める。
8)緊急事態における救命措置、心肺蘇生が実施できる。
9)総合医として身につけるべき基本的手技を実施できる。
10)終末期医療、緩和医療についての理解、技能を深める。
11)必要十分な症例プレゼンテーション技術を身につける。
12) 症例カンファレンスの司会を担うことができる。
13) 後輩医師を教育することで屋根瓦式教育の一翼を担う。
14) 大リーガー医によるカンファレンスに参加し、英語で発表する。
15) 積極的にカンファレンス・レクチャーに参加する。
16) 公的な学会・研究会に積極的に参加する。
17) 日本内科学会認定医・総合内科専門医や、日本プライマリ・ケア連合学会専門医の取得を目指す。
18)病理解剖の重要性を理解し、積極的に取り組む。

 

方略 LS

月曜日~土曜日
8:00~8:30 初期、後期研修医向けレクチャー
8:30~10:00 病棟回診
12:30~13:30 症例カンファレンス
13:30~17:00 診察、家族への説明、自主学習など
17:00~18:00 カルテ回診
18:00~ 自主学習、院内行事、京都GIM カンファレンスなど

 

  1. 朝の研修医向けレクチャーでは、内科以外の内容も含めた学習をします。自分の得意分野については初期研修医向けにレクチャーを担当することもできます。
  2. 病棟診療 :
    10人程度の入院患者の診療を担当します。チーム毎に朝の病棟回診・夕方のカルテ回診を行います。初期研修医の指導も担当します。
  3. 週1回半日の総合内科外来を担当します。
  4. 昼の症例カンファレンスでは、症例プレゼンテーションを担当したり、カンファレンスの司会を務めます。
  5. 総合内科のローテートに加えて、内科系専門各科、小児科、産科婦人科、放射線科、ER、ICU、洛和会丸太町病院総合診療科などへのローテート研修が可能です。
  6. 月3~4回の内科系救急当直業務を担当し、1次~2次(一部3次)の救急症例を経験します。
  7. 少なくとも年1回は、地域研究会や内科学会地方会で学会発表を経験します。
  8. 日曜以外に週1日は公休日です。

 

評価 EV

日々の病棟回診、カンファレンス、外来診療などにおいて、医学知識、思考過程、プレゼンテーション技術、コミュニケーション技術、教育力、リーダーシップ、態度などを指導医が適宜チェックし、随時フィードバックを行います。

 

6.研修後の進路

当科後期研修修了後の進路には、以下のように様々なものがあります。

  1. 総合医としての研鑽をさらに積むために総合内科スタッフとなる。
  2. 専門領域への興味が増したため、専門医のトレーニングに移行する。
  3. 中小の病院で地域医療に従事する。
  4. 家庭医としての研鑽をさらに積むために他の家庭医プログラムに移行する。
  5. 臨床疫学を学ぶコースに進学する。
  6. 大学院に進学する。
  7. 海外留学    など

 どの方向に進むかに関わらず、「3年間みっちり内科全般を学びたい」という方は大歓迎です。研修修了後にそれぞれの希望、興味、力量に応じて、さらに飛躍していけるように支援します。

 

7.おわりに

患者、家族、他科の医師から、「総合医に相談してよかった」、「総合医に診てもらってよかった」と感じてもらえるように、スタッフ、後期研修医一同、ひとつひとつの期待に誠実に答えていきたいと考えています。当プログラムに興味をもたれた方は、是非一度見学にお越しください。

見学は随時受け付けております。見学をご希望の方は、月岡(当院医局秘書:hisyo03_o@rakuwadr.com)までご連絡ください。

 

多数のご応募お待ちしております。

 

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