新型コロナウイルス感染症の予防方法について
新型コロナウイルス感染症は、急速に世界に拡大して人々の健康を脅かしています。感染予防について、Q&Aを作りましたので、参考にしていただけたら幸いです。
新型コロナウイルスは、⼈の体のどこから侵⼊して感染するのですか?
このウイルスは、⼈の「目、鼻、口」の粘膜から侵⼊することで感染します。まず、このことをしっかりとご理解ください。傷のない⽪膚から侵⼊することはありません。
感染対策を全くしていない場合、「目、鼻、口」の粘膜からどのような経路で感染しますか?
- 感染した人と近距離(約1m以内)で長時間(約15分間以上)会話をすることで、感染した人の吐息や咳のしぶきに含まれるウイルスが「目、鼻、口」から侵入することで感染します。数分以内の会話は低リスクです。また、感染した⼈の横をすれ違うだけでは感染しません。
- 基本的に空気を介して感染することはないと考えられています。感染者の吐息や咳に含まれるウイルスは、1~2m漂う間に水分が蒸発して乾燥し、乾燥したウイルスは感染力がないと考えられています。しかし、換気が悪く湿度の低い部屋では、感染者の吐息に含まれるウイルスが部屋の中でしばらくの間漂い続け、それを吸い込むことで感染する可能性があります。
- ウイルスは、金属やプラスチックの表面で最大3日間生存する可能性があります。ウイルスが付着したドアノブや手すりなどを手で触り、そのウイルスがついた手で無意識のうちに自分の「目、鼻、口」の粘膜に触れることで感染します。(ある調査では、⼈は無意識のうちに1時間に約10回「目、鼻、口」の粘膜に触れるそうです。)また、感染者の使ったタオル、食器などを共用することで感染する可能性があります。
感染するとどのような症状がでますか?
発熱、倦怠感、喉の痛み、咳、筋肉痛、食欲の低下など、普通の風邪やインフルエンザと同様の症状がでます。臭いが分からない、味覚の異常を訴える人もいます。感染しても約8割の人は無症状で、周囲の人に感染を広げている可能性が示唆されています(人混みの中でマスクが必要な理由)。
症状が少し進むと、動いた時の息苦しさを感じることがあります(この時はすぐに受診を)。
感染を予防する方法は?
「目、鼻、口」からウイルスの侵入を防ぐことが、感染の予防につながります。
1. 「三密」を避ける
「密集」、「密閉」、「密接」の三つの「密」を避けて生活しましょう。
2. 人混みに入る時は必ずマスクを着用
人混みに入る時(スーパーに買い物に行く、電車に乗る、バスに乗るなど、近距離に他の方がいる時)は、必ずマスクを着用しましょう(鼻と顎をしっかりカバーしましょう)。近距離で会話をする場合、お互いにマスクを着用していれば感染を予防できます。必須ではありませんが、マスクに加えて花粉症⽤のメガネなどを着用するとさらに予防に役立つと考えらます。
3. 「目、鼻、口」を不用意に触らない
「目、鼻、口」を不用意に触らないようにしましょう。「目、鼻、口」を触るのであれば、必ずその前に手を洗いましましょう。(⽯けんと流水、消毒用アルコールの両者が有効です。)
4. 部屋の換気
部屋の換気を心掛けましょう。(窓や扉を少しずつ継続して開けたり、定期的に広く開けるなど)
5. 毎日検温する
毎日体温を測定しましょう。発熱や風邪症状があるときは、外出を避けて自宅で療養しましょう。
発熱が続いたら(基礎疾患のある方は2日程度、基礎疾患のない方は4日以上)、直接医療機関を受診する前にお近くの「帰国者・接触者相談センター」に電話で相談し、アドバイスを受けてください。
6. 適度な運動を心掛ける
外出を自粛するとはいえ、ずっと家に閉じこもっていると体力と免疫力が落ちてしまいます。家の周りを散歩するなど、適度な運動を心掛けましょう。散歩、通勤中屋外を歩くときなど、屋外で 2m以内に複数の人がいない場合、感染する可能性は低く、マスクの着用は必須ではありません。
万⼀、家族の中に感染した人が発生した場合は?
万⼀、ご家族の中に感染した人が発生した場合は、以下のような感染対策をすることが勧められています。
- 可能な限り部屋を分ける。
- 家の中でもできる限り全員がマスクを着用する。
- 小まめにうがいと手洗いを行う。
- できる限り換気を行う。
- 感染した人が触れたドアノブ・便座などの消毒を行う。
- タオルや食器の共用を避ける。
- 感染した人の入浴を最後にする など
詳しくは厚生労働省のホームーページ「新型コロナウイルスに関するQ&A(⼀般の方向け)」をご参照ください。