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対応疾患 頸部リンパ節腫脹

  1. 頸部リンパ節
    頸部には片首に約70個のリンパ節が存在します。正常では、触診では触知できない大きさですが、何らかの原因で大きくなることがあります。ただ子供や若年者では、正常でも触知できる程度のリンパ節が存在することがあります。
  2. 頸部リンパ節腫脹(=リンパ節が大きくなる)
    1. 炎症性
      • 原因としては、これが大部分を占めます。のどが痛い(咽頭炎、扁桃炎など)、 口に炎症がある(口内炎、歯肉炎など)、唾液腺に炎症がある(耳下腺炎など)等が原因となり、 頸部のリンパ節腫脹が起こります。 頸部のリンパ節が単独に炎症をおこして、腫脹する場合もあります(頸部リンパ節炎)
    2. 腫瘍性
      • リンパの腫瘍(リンパ腫)とがんの転移(リンパ節転移)の場合があります。 ともに悪性です。 前者(リンパ腫)は、頸部のリンパ節の他、全身のリンパ節が腫脹することがありますが、 頸部は比較的皮膚から近い部位にリンパ節が存在するため、頸部リンパ節腫脹で発見される場合が少なくありません。 後者(リンパ節転移)は、癌の転移です。 転移ですから「おおもと」の癌があります(原発巣という)。 原発巣のほとんどは、耳鼻咽喉科領域です。 すなわち、口腔癌、咽頭癌、喉頭癌、甲状腺癌、耳下腺癌などです。
  3. 診断
    1. 画像診断
      • CT(可能なら造影CT)、超音波エコーなどが有用です。 悪性と診断されたときは、広がりをみるため、PETも有用です
    2. 組織・細胞検査
      • 確定診断は組織・細胞検査によります。 超音波エコーガイド下穿刺吸引細胞診は簡便で有用な方法です。 外来で実施できます。それでも不明な場合、あるいは確定診断を付けたい場合は、 切開生検(皮膚を切って、リンパ節を摘出する)を行います
  4. 治療
    1. 炎症性リンパ節腫脹
      • 内科的治療(薬による治療)が中心です。多くの場合、短期間で治癒します。
    2. リンパ腫
      • リンパ腫には多くの種類があるため、切開生検(皮膚を切って、リンパ節を摘出する)もよって診断を確定します。 治療は薬によります。血液内科で治療することになります。
    3. リンパ節転移
      • 転移の治療は原発巣によって異なります。転移リンパ節に対する手術を頸部郭清術と呼んでいます。
  5. 参考文献(発表論文)

    著書

    1. 河田 了.PARTⅣ処置・手術18.頸部郭清術.コア・ローテイション耳喉頭頸.竹中 洋,高橋 姿,久 育男編.金芳堂.京都.2004:176-177.
    2. 河田 了.頸部郭清術―顔面神経下顎縁枝温存のための対応.耳喉頭頸.イラスト手術手技のコツ.咽喉頭頸部編.村上 泰監修.東京医学社.東京.2005:411-412.
    3. 河田 了.頸部腫瘤.今日の治療指針 私はこう治療している.医学書院.東京.2012:1279-1280.
    4. 河田 了.症候・症状からの見方―頸部腫脹―.ライフサイエンス.東京.2014:75-77.
    5. 河田 了.頸部郭清術―顔面神経下顎縁枝温存のための対応.耳鼻咽喉科・頭頸部外科.イラスト手術手技のコツ.咽喉頭頸部編 改訂第2版.村上 泰,久 育夫監修.東京医学社.東京.2017;452-454.
    6. 河田 了.頸部手術―皮切の選択と術野の確保.耳鼻咽喉科・頭頸部外科.イラスト手術手技のコツ.咽喉頭頸部編 改訂第2版.村上 泰,久育夫監修.東京医学社.東京.2017;440-441.

    総説

    1. 河田 了.【頭頸部腫瘤の超音波診断マニュアル】顎下部腫瘤の超音波診断.ENT.2002;14:9-13.
    2. 河田 了.【嚢胞性疾患】側頸嚢胞.耳喉頭頸.2005;77(6):377-380.
    3. 河田 了.頭頸部癌における頸部リンパ節転移の診断 その基礎と臨床.大阪医大誌.2007;66(2):124-125.
    4. 河田 了.【オフィスサージャリー・ショートステイサージャリー】頸部リンパ節生検.耳喉頭頸.2008;80(5):177-183.
    5. 河田 了.【手術・処置に役立つ臨床解剖】顎下部郭清術のための臨床解剖.JOHNS.2008;24(3):501-504.
    6. 河田 了.頸部リンパ節腫脹の診断と治療.大阪医大誌.2010;69(1):1-5.
    7. 河田 了.【お母さんへの回答マニュアル耳鼻咽喉科Q&A 2010】顔面・頸部編 子どもが頸部嚢胞と言われました。痛みも消えて腫れがひいても手術が必要ですか? JOHNS.2010;26(9):1530-1531.
    8. 河田 了.【耳鼻咽喉科感染症の完全マスター】診断・治療をマスターする 頸部リンパ節炎.耳喉頭頸.2011;83(5):285-289.
    9. 河田 了.頸部郭清術の手術手技 確実かつ安全な頸部郭清術のために.日耳鼻.2011;114(3):121-125.
    10. 河田 了.頭頸部癌における転移リンパ節の診断基準.耳鼻臨床.2012;105(10):1010-1011.
    11. 河田 了【頸部への転移と原疾患】耳下腺癌からの頸部転移.MB ENT.2014;167(5):39-44.
    12. 河田 了.耳鼻咽喉科薬物療法2015】耳鼻咽喉科の疾患・症候別薬物療法 亜急性壊死性リンパ節炎.JOHNS.2015;31(9):1375-1377.
    13. 河田 了.【頸部腫瘤の診かた】腫瘍性疾患 転移性腫瘍.小児内科.2018;50(2):240-242.

    原著(邦文)

    1. 河田 了,駒井健一郎,内田真哉,他.頸部腫瘤の鑑別診断 悪性頸動脈小体腫瘍. JOHNS.1991;7(9):1242-1247.
    2. 河田 了,村上 泰.頸部郭清術:NOリンパ節の処理-顎下部・オトガイ下部領域について-.頭頸部外科.1996;6(3):155-160.
    3. 河田 了,中井 茂,丁 剛,島田 剛敏,四ノ宮 隆,馬場 均,鈴木 敏弘,樋口 香里,村 泰.頸部リンパ節に対する穿刺吸引細胞診の正診率.耳喉頭頸.1998;70(13):901-905.
    4. 河田 了,柴田 敏章,大西 弘剛,中野 宏,高木 伸夫,栢野 香里,中井 茂,福島 龍之.転移リンパ節に対するエコーの有用性と限界 根治的頸部郭清術症例での検討.耳鼻臨床.1999;92(8):891-895.
    5. 河田 了,柴田 敏章,中野 宏,栢野 香里,中井 茂,福島 龍之,丸山 晋,村上 泰.
    6. 林 伊吹,河田 了,李 昊哲,櫻井 幹士,辻 雄一郎,竹中 洋.頭頸部扁平上皮癌の転移リンパ節診断における超音波エコーの有用性と問題点.日耳鼻.2003;106(5):499-506.
    7. 河田 了,辻 雄一郎,李 昊哲,今中 政支,林 伊吹,竹中 洋.口腔癌後発リンパ節転移に対する早期診断.耳鼻臨床.2003;96(4):351-355.
    8. 服部康人,東川雅彦,河田 了,竹中 洋.喉頭原発悪性リンパ腫症例.喉頭.2004;16(2):135-138.
    9. 李 昊哲,河田 了,林 伊吹,竹中 洋.超音波検査を用いた甲状腺乳頭癌の側頸部リンパ節転移の診断.日耳鼻.2004;107(12):1038-1044.
    10. 林 歩,河田 了,東野 正明,寺田 哲也,竹中 洋.第一鰓裂嚢胞および瘻孔の4例.耳鼻臨床.2005;98(12):979-983.
    11. 荒木南都子,河田 了,李 昊哲,寺田 哲也,竹中 洋.口腔癌73症例の臨床的検討 頸部リンパ節転移の診断と治療を中心に.耳鼻臨床.2006;99(1):19-24.

    原著(英文)

    1. Kawata R, Lee K, Yoshimura K, Nishikawa S, Takenaka H. Indication for elective neck dissection for N0 carcinoma of the parotid gland: a single institution's 20-year experience. Acta Otolaryngol. 2010; 130(2): 286-292. doi:10.3109/00016480903062160.
    2. Lee K, Kawata R, Nishikawa S, Yoshimura K, Takenaka H. Diagnostic criteria of ultrasonographic examination for lateral node metastasis of papillary thyroid carcinoma. Acta Otolaryngol. 2010; 130(1): 161-166. doi:10.3109/00016480903015143.
    3. Lee K, Nishikawa S, Yoshimura K, Kawata R. Late nodal metastasis of T2 oral cancer can be reduced by a combination of preoperative ultrasonographic examination and frozen section biopsy during supraomohyoid neck dissection. Acta Otolaryngol. 2011; 131(11): 1214-1219. doi:10.3109/00016489.2011.598553.
    4. Taniuchi M, Kawata R, Terada T, Higashino M, Aihara T, Jinnin T. Central node dissection from the perspective of lateral neck node metastasis in papillary thyroid carcinoma. Auris Nasus Larynx 2024; 51: 266-270.

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