洛和会ヘルスケアシステムは「医療」「介護」「健康・保育」「教育・研究」の総合ネットワークです。

グッドデザイン賞 2019年度 受賞! 警報垂れ幕で啓発 特殊詐欺から地域を守る

SDGs11 住み続けられるまちづくりを SDGs17 パートナーシップで目標を達成しよう

地域の皆さんを
特殊詐欺の被害から守るために
― 誰もが安心して住み続けられる地域づくりの寄与 ―

京都府警察「特殊詐欺特別警報」の発令と連動し、オリジナルで作成した「警報垂れ幕」を、京都府内の病院5カ所、介護事業所57カ所及び健診巡回バスなどの車両で掲示しています。
特殊詐欺被害の多くが高齢者であり、地域に根ざした運営をしている当会介護施設で利用者および近隣住民が被害に合わないよう、多くの人にいち早く気付きを与えることが可能となります。

京都市内介護事業所57カ所洛和会音羽病院 巡回バス・健診車 6台

活動背景

特殊詐欺認知件数2018(平成30)年における日本全国の特殊詐欺認知件数は、16,496件、被害額は363.9億円と高水準で推移。また、特殊詐欺全体での高齢者(65歳以上)の被害割合(高齢者率)は78.1%で、高齢者の被害防止が課題です。
京都府においても257件、5.8億円の被害が発生しており、257人中212人が65歳以上の高齢者(全体の82%)となっています。
高齢者が安心して地域で暮らせるよう住民同士が互いに助け合える活動が必要と考えました。

京都府警察 特殊詐欺総合対策ページ

起案者の思い

大切な人が安心して暮らせる地域のために
洛和会音羽病院 経営管理部 部長 廣瀬 良太現在、特殊詐欺被害に遭っている多くの高齢者が私の親の方々世代です。私たちの親や大切な人が安心して暮らせる安全な地域にしたいという思いが、以前から強くありました。その中で幅広い医療・介護事業を展開する当会の「質と量」の強みを生かして効果的に周知できる方法として考えたのが、京都府警のレッドアラート(特殊詐欺多発特別警報)発令時に当会施設で特殊詐欺啓蒙オリジナル垂れ幕を掲示するという取り組みでした。
日常的な景色の中に普段無いものが現れるという変化から「気付き」を与え、さらに府内にある当会の多くの施設から発信し、広く伝え定着させることで、一人でも被害者を減らすことができればと考えております。
今後も地域の医療・介護機関として、継続して社会貢献活動に取り組み、地域の安心安全を守り、住み良い街づくりを支えていきたいと考えています。

洛和会音羽病院 経営管理部 部長 廣瀬 良太

健全、そして正義感ある組織を目指して
洛和会ヘルスケアシステム 本部総務室 室長 家入 紀幸高齢者の特殊詐欺被害が増えている中、京都府警より特殊詐欺を減らすために何か協力してもらえないかという相談を受けたことが、この特殊詐欺啓蒙垂れ幕企画を進めるきっかけとなりました。多くの高齢者がこの垂れ幕を目にすることで、「気付き」を与え、被害増加を防ぐための一助になればと考えております。
当会の中でも垂れ幕を見た現場から、自発的な参加もあり、取り組みの範囲が拡大したことも大きな成果だと感じています。
私の役割は、洛和会ヘルスケアシステムが健全で、正義感のある医療・介護機関であることを、社会貢献を通してPRすることだと思っております。今後も、継続して取り組み続けることで、当会の内部からの積極的な提案や参加を促し、より一層地域の方々の暮らしを守ることのできる医療・介護機関を目指してまいります。

洛和会ヘルスケアシステム 本部総務室 室長 家入 紀幸

デザインのポイント

1.誰もが分かる仕様
特殊詐欺被害の多くが高齢者です。高齢者含め全世代が気付く、分かりやすい仕組みにしました。
2.安心できる地域づくり
誰もが安心して住み続けられる地域づくりへ寄与します。
3.活動の継続性
多くの費用と労力を掛けることなく、自身の資源を活用した地域貢献活動。

掲示までの流れ

掲出までの流れ

掲出までの流れ

グッドデザイン賞 2019年度 受賞!

「警報垂れ幕で啓発 特殊詐欺から地域を守る」が2019年度 グッドデザイン賞を受賞しました。

グッドデザイン賞は、公益財団法人 日本デザイン振興会主催で、毎年、デザインが優れた物事に贈られています。社会貢献の評価が高い活動も選ばれています。
今回の受賞では、警察と連携を図り、分かりやすく注意喚起する取り組みが、地域を守る活動として評価されました。当会では今後も医療・介護機関の特性を生かし「安心」「安全」な地域づくりの一翼を担う、継続した取り組みを進めて参ります。