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新着情報

5月15日

abouttqm

洛和会TQM支援センターは、洛和会ヘルスケアシステムに関わる機能の中枢を担う部署のひとつとして、2020年4月に新たに設置されました。法人内の病院、介護、関連会社などにTQM委員会が発足し、現在までに約90課題の改善テーマに取り組んでいます。
TQM(Total Quality Management)とは、全員・全体(Total)で、医療・サービスの質(Quality)を、継続的に向上させる(Management)ことです。実際の活動には、「QC 手法(QC=Quality Control)」と呼ばれる手法を用います。

TQMについて

医療・介護現場はとても忙しく、現場でなければ気付けないムダ・ムリ・ムラが置き去りにされています。現場の気付きを大切にし、諦めずに改善していくことが重要です。当センターは、現場の課題に対して多くの視点で改善策を考え実行できるように支援します。ムダ・ムリ・ムラが解消できれば患者さんに寄り添う時間を増やし、(= 患者さんも職員もスマイル)現場の働き方を変える(= 職員も家族もスマイル)ことができます。誰かをスマイルにすることが当センターの目的です。

業務改善の視点

業務改善の視点1 業務改善の視点2 業務改善の視点3

業務改善進行フロー

業務改善進行フロー

取り組み

委員会

洛和会丸太町病院 洛和会音羽リハビリテーション病院 洛和会東寺南病院

テーマ

配茶の廃止

問題点

長年にわたり毎食ごとの配茶業務は看護業務として手をかけてきたが、現在ではモーニングケアや他の必要な患者ケアにも影響していた。また、温かいお茶を提供したいため高めの温度で作ることから、火傷などの事故も発生していた。全国的には、異物混入のリスクも報告されていること、さらに、コロナ禍では感染拡大のリスクが表出し、廃止の検討が急務であった。

改善策

  1. 配茶に関するリスク、コストや時間の再確認
    ・感染リスク (多くの患者に同時に行う感染拡大)。
    ・安全管理リスク (薬や遺物の混入による集団被害、お茶が熱すぎた場合の火傷)。
    ・配茶に要する時間が他の業務を圧迫。
  2. 配茶サービスの廃止に伴い、代替え案の検討
    ・お茶は原則、患者各自で準備 → 自動販売機(お茶・水のラインナップ増)。
    ・売店の利用、家族からの提供など。
    ・入院セットにペットボトル飲料(お茶か水)を組み込む→業者と連携。
    ・上水道の管理→水質調査、管理、浄水器などの設置。
  3. 患者・家族への説明、周知
    ・これまで行っていたことを止めることへの苦情・不満のQ&A作成。
    ・入院に関する説明書などに配茶サービスの廃止を記載し説明、病院掲示板へ掲示。
  4. 個別事情(病状などにより移動困難)
    ・入院セットの利用、ペットボトル飲料(有料)の購入介助。
    ・個別の看護ケアで対処。
  5. 病院職員への周知と協力
    ・幹部会議、医局会、師長会議にて意思統一。
    ・TQM委員会メンバーにて他部署、現場職員への周知。

成 果

  • 配茶に要した時間が削減され、食事時間帯のケアが拡大した。
  • 配茶業務に係る事故の懸念がなくなった。
  • 配茶に関するコスト減となった。
  • 多職種が入院セットの見直しに関わり、入院に必要なものが充足された。
  • 配茶業務の廃止により看護業務の見直しにつながった。

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提案カフェ

テーマは【すごいっ!と思える事例をご紹介】
 より多くの皆さんの声を聞くため、「提案カフェ」を開催しております。「提案カフェ」とは、お茶を飲んでくつろいでいるような雰囲気をイメージし、様々なアイデアや意見を出しやすくする意図を含んだネーミングです。
  実際に行われた業務改善の取り組みをご紹介し、文面や資料だけでは伝わらない魅力的な工夫やアイデアを皆さんといっしょに振り返りながら、参考やヒントとして活用することを目的としています。
やりがいのある仕事づくり、職場環境づくりを阻害している課題や、改善アイデアについて、ちょっとした気づきや思いをお持ちの方、ぜひ気軽にお越しください。
 誰に聞けばいいかわからない、日頃のちょっとした疑問にもお答えします。
 参加希望の方は洛和会TQM支援センターまでご連絡ください。

開催日:2023年5月15日(月)・23日(火)
場 所:図書館棟2階 洛和会TQM支援センター
時 間:午前10時~午後4時(1枠につき30分~1時間単位で行っております)
★音羽エリア以外の方に対して、出張カフェも工夫いたします👍
★今回からメールでのご相談も承ります。

連絡先:洛和会TQM支援センター(内線35202,35203)
TEL:090-9961-0985 (業務用携帯電話)
メール:horiuchi-arisa@rakuwa.or.jp(洛和会TQM支援センター 主席係長)
    ito-fumiyo@rakuwa.or.jp(洛和会TQM支援センター 部長)

目的、開催方法などの詳細は別添資料をご参照ください。
※資料「洛和会TQM支援センター 提案カフエ 実施計画」[182KB]

アンケート

提案アンケート(2022年10月実施)
認知度アンケート(2022年5月実施)

アンケート

昨年10月~11月に実施した「提案」アンケート調査に多くの職員の皆さまにご回答をいただき、ありがとうございました。TQM支援センターではよりよい働き方をめざし、職場環境の改善を行うためにTQM活動を推進しております。
 今回のアンケートの目的は、業務改善したいと思っていることをできるだけ具体的に自由に記載していただき、現場の顕在化・潜在化した課題を可視化し、TQM活動の発展に役立てていくものです。
 アンケート内容を考察し、まとめましたのでご報告いたします。

自由記載の内容を同じキーワード、同類の内容に仕分けし、5つに分類しました。

分類したほとんどの内容は、日々の業務量の多さ、ムダな業務、慣例的な業務、ローカルルールを指摘し、何をどのように変えればよいか具体的な対策案が提案してあるものが多くありました。
 職場の上司や同僚と関係性については潜在化していた感情的な問題が浮き彫りになっています。愚痴・批判的内容の記載があることは、発言しない・発言できないという組織として危険な状況ではないことを示しており、見方を変えた業務改善への意見として捉えたいと考えます。
 以上のように分類し見えてきた業務改善の内容を概念化し、個人の問題ではなく全体の課題として取り組む業務改善課題として資料4に整理しました。今後、関係部署に共有しTQM活動の課題としてつなげていきたいと考えます。

外部学会・セミナー

第25回 日本医療マネジメント学会 学術総会

2023年6月23日(金)~24日(土)

https://site2.convention.co.jp/jhm2023/(外部サイトです)

今年はコロナ禍で経験したパンデミック、それに対応した医療現場の状況や成果、今後求められている医療について、多様な発表が期待できます。

外部学会・セミナー

外部学会・セミナー

実践的な動画で学ぶ改善のノウハウ ~効果的な業務改善のヒント~

業務改善にどのように取り組めばよいのか分からない、という方も多いのではないでしょうか?
この資料では業務改善の手順や事例、ヒントが3分程度の動画でわかりやすく紹介されています。
表題には“介護分野における”とありますが、テーマは「事務所の整理整頓」「休憩時間の工夫」「記録フォーマットの見直し」など、さまざまな分野で活用できる内容です。
ぜひ、これからの取り組みへお役立てください。

【資料】動画:介護分野における生産性向上の取組の進め方

(出典:厚生労働省老健局 介護分野における生産性向上について https://www.mhlw.go.jp/stf/kaigo-seisansei-elearning.html


これまでのTQMに関わる資料

マトリックス分析

マトリックス図1
2022年度業務改善テーマより
マトリックス図2
こぼれ話

― お茶 ―

2023年の八十八夜は5月2日でした。八十八夜に新茶を飲むと病気にならないという言い伝えがあります。栄養素をたっぷり含んだお茶を飲みたくなりますが、「お茶」には別の効果もあります。「お茶しませんか」「お茶でも飲みにきてくだい」という誘い文句により人と人との交流のきっかけにすることがあります。古今東西、「お茶」「ティータイム」はコミュニケーションのひとときになると思います。「一杯やろうよ」でもいいのですが・・(笑)。

2023年5月

こぼれ話イラスト

これまでのこぼれ話はこちら