洛和会ヘルスケアシステムは「医療」「介護」「健康・保育」「教育・研究」の総合ネットワークです。

業務内容

医療

医療の分野では、さまざまな症状の治療や、 障がいの改善と回復を図るためのリハビリテーションに音楽療法が取り入れられています。 また、患者さんとそのご家族を対象に、音楽を取り入れた心理ケアも行っています。
洛和会音羽リハビリテーション病院での活動

リハビリテーションにおける音楽療法

リハビリテーションにおける音楽療法
リハビリテーション(以下、リハビリ)を効果的に継続するには忍耐強さが必要です。病院では、患者さんのリハビリが円滑に進むよう、特に心理面・身体面への音楽療法を行っています。気が乗らず、ベッドの上で過ごす時間が長くなってくると、筋力の低下や気持ちの落ち込みなどで起き上がれなくなる可能性が高くなります。病棟では定期的に集団音楽療法「音楽のつどい」や、必要に応じて個別音楽療法を実施することで、前向きにリハビリに取り組んでいただけるようサポートしています。
現場の声
当院での音楽療法には、以下のような効果がありました。病気や障がいにより、劇的に身体的状況や社会的状況が変化した患者さんや家族の精神的緊張を和らげ、より積極的にリハビリに取り組める効果があります。また、患者さんがそれとは気づかず自然に、離床機会を持つ、座位作業・立位作業・認知機能訓練ができるなど、リハビリ的効果もあります。さらに、患者さん同士、患者さんとご家族、患者さんとスタッフの、コミュニケーションが生まれるきっかけになり、病院内の社会形成に役立っています。
兼松 まどか
洛和会音羽リハビリテーション病院
リハビリテーション科 診療部長

パーキンソン病患者のための音楽療法の活用

リハビリテーションにおける音楽療法
パーキンソン病のリハビリで取り組む「呼吸訓練」や「リラクゼーション」には、音楽を活用しています。息を大きく吸い歌唱すれば、自然と大きな声を出すことができ、会話や嚥下(飲食物を飲み込むこと)機能保持になります。また、音楽を聞くことで促せるリラクゼーションは筋肉や関節の硬さをとり、緊張をほぐし、動きやすさをもたらします。さらに、看護師・作業療法士・音楽療法士が協働でパーキンソン病患者のための「はびっとダンス」を考案し、日常的に患者さんのケアに取り入れています。
→はびっとダンス
現場の声
「はびっとダンス」を一緒に製作しました。患者さんにとって「はびっとダンス」が日常の楽しみや生きがいにつながり、身体位機能の維持・向上を図ることで、自己効力感(“私にもできる”“やってみよう”などの気持ち)が高まり、新たな目標に向かい、人生の再統合につなげていけるようなきっかけになればいいと考えています。
古久保 侑実子
洛和会音羽リハビリテーション病院 看護師
洛和会音羽病院での活動

認知症治療病棟

洛和会音羽病院 認知症治療病棟では、作業療法士との連携・協働により音楽療法を実施しています。認知機能や身体機能、コミュニケーションの活性化など、患者さん一人一人のニーズに合わせてご準備いたします。その方にとって最善の形式(個別・小集団・大集団)や活動内容(歌唱・楽器活動・音楽鑑賞など)を提供することで、皆さんの病棟での共同生活が豊かになるようサポートしています。
現場の声
音楽療法は好まれる方も多く参加もしやすいため、重度の認知症の方でも聴いているだけで反応を引き起こすことが可能です。また「歌は世につれ、世は歌につれ」というように自分の若かったころにはやった歌は、生活の全てを思い出させることもでき、回想法としても有効なリハビリだと思います。
木村 茂雄
洛和会音羽病院 作業療法士

がん患者のための音楽療法

洛和会音羽病院 がん相談センターが主催する「がん患者・家族の会」や「緩和ケア週間イベント」において定期的に音楽療法を実施しています。音楽を通して患者さんやそのご家族の身体的・精神的な痛みの緩和を行い、豊かな人生を送れるようサポートします。医師と連携し、化学療法などがん治療で入院されている患者さんへの個別音楽療法も実施しています。
現場の声
私は血液内科の入院患者さんに対して音楽療法をお勧めすることが多いです。血液疾患の患者さんは悪性疾患の方が多く、長い闘病生活の中で音楽を通して、少しでも喜びや希望を見いだしていただけたらと思っています。音楽療法を受けた患者さんには皆さんいつも大変ご満足いただいており、音楽療法士の皆さんには私も感謝しています。
越田 全彦
洛和会音羽病院 総合内科 医長

介護

介護施設での音楽療法

最近では、多くの高齢者施設で音楽活動が盛んに実施されています。 洛和会ヘルスケアシステムが運営する高齢者施設では、音楽療法士が定期的な集団音楽療法を実施し、 参加者(入居者)の様子に合わせて構成した、誰もが参加しやすいプログラムを実施しています。 食事面や安全面がしっかりサポートされた生活の中で、音楽療法では自己表現や感情表現がさらに深められるよう、 “楽しい”だけではない、“自分らしさ”を表現する場として実施しています。また、集団への参加が難しい場合には、 ベッドサイドにて個別音楽療法を実施し、好きな音楽によるプライベート空間づくりなどにも携わっています。

音楽療法を実施している施設

個別音楽療法

個別音楽療法2
個別音楽療法3
個別音楽療法1
個人的に音楽療法を受けられたい方、また退院後も継続して音楽療法を受けられたい方には「個別音楽療法」を承っております。(有償)
音楽療法の依頼・料金はこちら 

教育現場

教育現場1

音楽を通して心身ともにリフレッシュ!

洛和会京都看護学校では看護師や助産師、視能訓練士を目指す学生を対象に、「ランチタイム・ミュージック」を実施しています。学内にリクエストボックスを設置し、学生の好きな音楽を通して交流を図っています。国家資格取得を目指す学生にとって、心身のリフレッシュやストレス緩和をすることは重要です。実習で実際の医療現場に立つと、患者さんや医療スタッフとのコミュニケーションの難しさに直面する学生も多く、コミュニケーション力の向上を促すことも目指しています。また学内では年に一度、1・2年生を対象に音楽療法の特別授業も行っています。
教育現場2

感性や創造力、協調性や社会性を育む

洛和会ヘルスケアシステムが運営する保育園や児童館などでは、子どもたちのための、音楽療法に基づいた音育活動を実施しています。また、子育て支援の一環として「親子教室」を開催しています。音楽を通して、感性や創造力、協調性や社会性を育んでいきます。
現場の声
音楽療法士さんとの出会いは2015(平成27)年でした。その年から乳幼児親子対象に、音あそび・音楽あそびの子育て講座を実施しています。楽器に触れる機会をつくり、音や音楽を感じることができるきっかけづくりになればよいなぁ…と思い進めてきました。活動を通して、子ども一人ひとりの個性を引き出す、音楽を楽しむ気持ちを育むきっかけづくりとなっています。さまざまな形や音色の違う楽器に触れ、音楽を共有できる貴重な癒しの時間を楽しんでもらっています。
小竹 肇子
京都市大塚児童館 児童厚生員
洛和会京都音楽療法研究センター
〒607-8113 京都市山科区小山北溝町32-1(洛和会音羽リハビリテーション病院 内)
TEL:075(502)1176
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