令和5年 洛和会丸太町病院 病院指標
- 年齢階級別退院患者数
- 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
- 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
- 成人市中肺炎の重症度別患者数等
- 脳梗塞の患者数等
- 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
- その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
- リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
- 血液培養2セット実施率
- 広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率
- 令和5年(1~12月) 洛和会丸太町病院 年報
年齢階級別退院患者数
年齢区分 | 0~ | 10~ | 20~ | 30~ | 40~ | 50~ | 60~ | 70~ | 80~ | 90~ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
患者数 | - | 141 | 163 | 113 | 194 | 405 | 660 | 1,080 | 1,345 | 692 |
当院は80代の患者数が多いです。また、70歳以上の患者さんが6割を占めています。
自宅での生活に必要な福祉用具の調整や施設の再入所、リハビリテーション継続時の転院調整など、専門の相談員が円滑に退院できるよう支援しています。
前年度に比べると、10代の患者数が増加しています。
10代の患者さんは整形外科の入院、病名は骨折や靱帯断裂などの外傷疾患が主となります。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
内科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均在院日数(自院) | 平均在院日数(全国) | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
040081xx99x0xx | 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし | 193 | 14.18 | 20.60 | 26.94% | 86.87 | |
110310xx99xxxx | 腎臓又は尿路の感染症 手術なし | 95 | 10.65 | 13.52 | 12.63% | 82.67 | |
050130xx9900x0 | 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 他の病院・診療所の病棟からの転院以外 | 68 | 13.01 | 17.38 | 10.29% | 91.12 | |
030400xx99xxxx | 前庭機能障害 手術なし | 40 | 3.58 | 4.73 | 0.00% | 68.15 | |
060210xx99000x | ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし | 31 | 7.00 | 8.95 | 6.45% | 74.39 |
内科では内科領域全般の疾患に対して診療を行っています。救急受診からの入院が大半を占めています。
平均年齢が80歳以上と高いため、医師、看護師をはじめ薬剤師や理学療法士、管理栄養士、社会福祉士にて多職種カンファレンスを実施し、スムーズに退院できるよう連携を密にとっています。リハビリテーション・栄養管理等を行い、疾患の悪化・再発防止の対策をしています。
疾患では誤嚥性肺炎、尿路感染症、心不全が多くなっています。
消化器内科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均在院日数(自院) | 平均在院日数(全国) | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
060100xx01xxxx | 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 | 92 | 2.10 | 2.61 | 1.09% | 67.78 | |
060340xx03x00x | 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2なし 副傷病なし | 70 | 9.01 | 8.75 | 12.86% | 80.00 | |
060140xx97x0xx | 胃十二指腸潰瘍、胃憩室症、幽門狭窄(穿孔を伴わないもの) その他の手術あり 手術・処置等2なし | 13 | 11.92 | 10.92 | 30.77% | 72.38 | |
060340xx03x01x | 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2なし 副傷病あり | 13 | 19.38 | 16.81 | 23.08% | 86.46 | |
060102xx99xxxx | 穿孔又は膿瘍を伴わない憩室性疾患 手術なし | 12 | 7.67 | 7.58 | 0.00% | 74.92 |
消化器内科は、内視鏡治療を中心とした診療を行っています。
1位は大腸ポリープに対する内視鏡的治療で、1泊2日で退院することが多いです。
2位、4位は胆管炎に対して、閉塞した胆管の胆汁などを十二指腸に逃がすために内視鏡的胆道ステント留置術や胆管結石に対して結石を砕いたりする治療を行っています。副傷病の有無でDPCコードが異なるため、順位が分かれています。
循環器内科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均在院日数(自院) | 平均在院日数(全国) | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
050050xx0200xx | 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1-なし、1,2あり 手術・処置等2なし | 128 | 2.86 | 4.26 | 0.00% | 72.77 | |
050050xx9910x0 | 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等1-1あり 手術・処置等2なし 他の病院・診療所の病棟からの転院以外 | 69 | 2.22 | 3.05 | 0.00% | 69.13 | |
050130xx9900x0 | 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 他の病院・診療所の病棟からの転院以外 | 51 | 14.20 | 17.38 | 19.61% | 86.47 | |
050170xx03000x | 閉塞性動脈疾患 動脈塞栓除去術 その他のもの(観血的なもの)等 手術・処置等1-なし、1あり 手術・処置等2なし 副傷病なし | 45 | 3.51 | 5.21 | 0.00% | 74.24 | |
050210xx97000x | 徐脈性不整脈 手術あり 手術・処置等1-なし、1,3あり 手術・処置等2なし 副傷病なし | 38 | 7.92 | 9.77 | 0.00% | 82.71 |
循環器内科では、心臓カテーテルによる検査・治療を行っています。狭窄した血管を押し広げるバルーンや、ステントによる狭窄部拡張など動脈硬化の性状に応じた治療を実施しています。また、低侵襲で出血も少ないため、身体への負担も少ないです。
1、2位は同じ狭心症ですが、1位は心臓カテーテル治療、2位は心臓カテーテル検査をそれぞれ行っています。
カテーテル検査を治療前に行うことで、治療の必要性を判断します。
心不全には、薬剤治療や心臓リハビリテーションを実施しています。
上位5位すべて、平均在院日数が全国平均と比べて短いです。
外科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均在院日数(自院) | 平均在院日数(全国) | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
060160x001xxxx | 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 | 53 | 4.38 | 4.55 | 1.89% | 71.87 | |
060150xx03xxxx | 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 | 37 | 4.81 | 5.29 | 0.00% | 41.24 | |
060150xx99xxxx | 虫垂炎 手術なし | 23 | 6.52 | 8.02 | 0.00% | 35.91 | |
060330xx02xxxx | 胆嚢疾患(胆嚢結石など) 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 | 21 | 5.38 | 5.98 | 0.00% | 68.24 | |
060335xx02000x | 胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし | 19 | 7.05 | 6.87 | 0.00% | 60.95 |
外科では消化器領域を中心に診療を行っています。予定入院だけでなく、夜間休日の緊急症例に対応する体制も整えています。
外科治療からその後の内科的フォローまで継続的に治療できるように、消化器内科と連携をとっています。
術後早期にリハビリテーションを開始し、日常生活能力を回復させ、できるだけ早く入院前の生活場所に戻れるようにしています。
1位鼠径ヘルニアと5位結腸がんは予定入院がほとんどです。
2~5位の虫垂炎・胆のう結石・胆のう炎は、緊急入院・予定入院の両方に対応しています。
上位4位は、平均在院日数が全国平均と比べて短いです。
整形外科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均在院日数(自院) | 平均在院日数(全国) | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
070343xx97x0xx | 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎 その他の手術あり 手術・処置等2なし | 173 | 8.18 | 15.66 | 1.16% | 70.16 | |
160800xx01xxxx | 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 | 171 | 18.68 | 25.50 | 59.06% | 82.84 | |
160610xx01xxxx | 四肢筋腱損傷 靱帯断裂形成手術等 | 126 | 14.67 | 15.58 | 7.94% | 65.06 | |
070343xx01x0xx | 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(多椎間又は多椎弓の場合を含む。) 前方椎体固定等 手術・処置等2なし | 106 | 10.38 | 19.94 | 3.77% | 71.53 | |
070230xx01xxxx | 膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 | 89 | 15.56 | 21.96 | 1.12% | 76.75 |
整形外科では脊椎疾患、関節疾患、スポーツ整形(肘・肩・膝)の診療を行っています。術後早期にリハビリテーションを開始し、日常生活能力を回復させ、できるだけ早く入院前の生活場所に戻れるようにしています。また、継続してリハビリテーションが必要な場合は転院調整を行い、無理なく退院できるよう支援しています。
1位脊柱管狭窄症の平均在院日数は、全国平均の約半分です。
2位大腿骨頚部骨折は平均年齢が80歳以上と高く、6割近くがリハビリテーション目的に転院しています。
3位四肢筋腱損傷は肩腱板断裂です。断裂の範囲によって在院日数が異なります。
上位5位すべて、平均在院日数が全国平均と比べて短いです。
耳鼻咽喉科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均在院日数(自院) | 平均在院日数(全国) | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
030250xx991xxx | 睡眠時無呼吸 手術なし 手術・処置等1あり | 12 | 2.00 | 2.03 | 0.00% | 60.67 | |
030240xx99xxxx | 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし | - | - | 5.51 | - | - | |
030230xxxxxxxx | 扁桃、アデノイドの慢性疾患 | - | - | 7.53 | - | - | |
030350xxxxxxxx | 慢性副鼻腔炎 | - | - | 6.02 | - | - | |
030240xx01xx0x | 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 扁桃周囲膿瘍切開術等 副傷病なし | - | - | 7.52 | - | - |
耳鼻咽喉科では、急性咽頭炎、喉頭炎、副鼻腔炎、中耳炎などの感染症から、メニエール病やアレルギー性鼻炎といった慢性の疾患、睡眠時無呼吸症候群など幅広く診断・治療を行っています。
1位睡眠時無呼吸症候群は1泊2日の検査入院です。夕方入院し翌朝には退院することができます。
2位扁桃周囲膿瘍・急性扁桃炎は、緊急入院での投薬治療です。
泌尿器科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均在院日数(自院) | 平均在院日数(全国) | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
11013xxx04xxxx | 下部尿路疾患 膀胱結石、異物摘出術 経尿道的手術等 | 17 | 3.18 | 5.09 | 0.00% | 69.71 | |
110070xx03x0xx | 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等2なし | 10 | 5.40 | 6.85 | 0.00% | 72.40 | |
11013xxx99xxxx | 下部尿路疾患 手術なし | - | - | 9.55 | - | - | |
11012xxx02xx0x | 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術 副傷病なし | - | - | 5.22 | - | - | |
110200xx99xxxx | 前立腺肥大症等 手術なし | - | - | 5.22 | - | - |
泌尿器科では排尿障害や尿路結石など泌尿器全般的に診療しています。 また、間質性膀胱炎(頻尿、膀胱痛、尿意切迫感を主訴とする原因不明の難治性膀胱の炎症性疾患)の診断から治療まで行うことができます。治療方法は膀胱水圧拡張術、潰瘍焼灼術、薬物療法があります。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
初発 | 再発 | 病期分類 基準(※) |
版数 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Stage I | Stage II | Stage III | Stage IV | 不明 | ||||
胃癌 | - | - | - | - | - | 1 | 8版 | |
大腸癌 | - | - | - | - | 30 | 11 | 1 | 8版 |
乳癌 | - | - | - | - | - | - | 1 | 8版 |
肺癌 | - | - | - | - | - | - | 1 | 8版 |
肝癌 | - | - | - | - | - | - | 1 | 8版 |
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
10症例以下は-にて表示されています。
ステージⅠの胃癌・大腸癌は消化器内科にて内視鏡的治療(ESD:内視鏡的粘膜下層剥離)を行います。 大腸癌は外科にて外科的治療を行っています。(大腸癌の詳細な部位は結腸~直腸の範囲です) 胃癌・大腸癌の病期不明の症例は内科入院で偶発的に発見され、積極的治療を希望されなかった高齢の方がほとんどを占めます。
成人市中肺炎の重症度別患者数等
患者数 | 平均 在院日数 |
平均年齢 | |
---|---|---|---|
軽症 | - | - | - |
中等症 | 50 | 10.64 | 83.70 |
重症 | 14 | 13.93 | 86.21 |
超重症 | 10 | 12.90 | 87.70 |
不明 | - | - | - |
肺炎は内科にて治療します。平均年齢は80代です。
年齢が高い方、間質性肺炎や喘息など呼吸器疾患を患っている方は重症化しやすい傾向となっています。
脳梗塞の患者数等
発症日から | 患者数 | 平均在院日数 | 平均年齢 | 転院率 |
---|---|---|---|---|
3日以内 | 39 | 14.38 | 82.15 | 43.18% |
その他 | - | 16.00 | 85.20 | 4.55% |
救急受診からの緊急の入院症例で平均年齢は80歳以上が多いです。
高度な治療が必要となった場合、また治療後の継続的なリハビリテーション等が必要な場合は、転院しています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
内科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K783-2 | 経尿道的尿管ステント留置術 | 12 | 0.83 | 9.67 | 16.67% | 86.50 | |
K0461 | 骨折観血的手術(大腿) | 10 | 4.80 | 35.50 | 70.00% | 87.50 | |
K654 | 内視鏡的消化管止血術 | - | - | - | - | - | |
K7211 | 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) | - | - | - | - | - | |
K6151 | 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等)(止血術) | - | - | - | - | - |
内科の医師が実施する手術の場合と、他の診療科と連係し該当診療科の医師に依頼をして手術を依頼する場合があります。
院内で情報を共有し、診療科の垣根を越えて治療を行っています。
5位の血管塞栓術は内科にて実施します。
他の手術を担当している診療科は下記の通りです。
経尿道的尿管ステント術:泌尿器科
骨折観血的手術(大腿):整形外科
内視鏡的消化管止血術、内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術:消化器内科
手術実施後、内科にて継続して診察を行います。
消化器内科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K7211 | 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) | 78 | 0.08 | 1.45 | 1.28% | 67.29 | |
K688 | 内視鏡的胆道ステント留置術 | 47 | 1.15 | 11.28 | 12.77% | 82.77 | |
K6871 | 内視鏡的乳頭切開術(乳頭括約筋切開のみ) | 37 | 1.05 | 7.81 | 13.51% | 79.59 | |
K7212 | 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm以上) | 23 | 0.04 | 1.00 | 0.00% | 72.83 | |
K654 | 内視鏡的消化管止血術 | 17 | 0.24 | 11.06 | 23.53% | 74.47 |
消化器内科では内視鏡(胃カメラや大腸カメラなど)による治療を行っています。
内視鏡的大腸ポリープ切除術は日帰りでも可能ですが、ポリープの数や大きさによって経過観察が必要と判断された場合は1泊2日入院で経過を診ています。
内視鏡的胆道ステント留置術は、急性胆管炎などの治療です。定期的なステント交換の場合と、緊急の場合があります。
内視鏡的乳頭切開術(乳頭括約筋切開のみ)は、胆管の出口(乳頭括約筋)を切開して広げる治療です。
内視鏡的消化管止血術は、出血性胃潰瘍などの治療です。
循環器内科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K5493 | 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) | 97 | 0.71 | 3.25 | 2.06% | 73.23 | |
K616 | 四肢の血管拡張術・血栓除去術 | 76 | 0.39 | 2.96 | 10.53% | 75.67 | |
K5481 | 経皮的冠動脈形成術(高速回転式経皮経管アテレクトミーカテーテル) | 28 | 1.64 | 3.79 | 7.14% | 78.21 | |
K5972 | ペースメーカー移植術(経静脈電極) | 25 | 1.08 | 8.28 | 0.00% | 83.00 | |
K5491 | 経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞) | 22 | 0.05 | 10.09 | 13.64% | 76.50 |
循環器内科では心臓カテーテルによる治療を行っています。
経皮的冠動脈ステント留置術は、狭心症や心筋梗塞に対して行うことが多いです。治療法は手首や足の付け根の動脈からカテーテルと呼ばれる細い管を入れ、風船やステント(網状の金属製筒)などを使って、狭くなったり詰まったりしている冠動脈を広げる治療法です。
四肢の血管拡張術・血栓除去術は、下肢閉塞性動脈硬化症に対して行うことが多いです。閉塞や血栓による狭窄した四肢動脈に対し、バルーンカテーテルを用いて血管の拡張・血栓除去をする治療です。
経皮的冠動脈形成術(高速回転式経皮経管アテレクトミーカテーテル)は冠動脈の狭窄・閉塞の原因となる硬い動脈硬化病変や石灰化病変を削る治療です。
シャント拡張術・血栓除去術は、透析に必要なシャントの閉塞・狭窄に対して行っています。
365日24時間の受入体制を整え、緊急症例にも対応しています。
外科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K634 | 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) | 48 | 1.00 | 2.19 | 0.00% | 71.48 | |
K672-2 | 腹腔鏡下胆嚢摘出術 | 46 | 1.46 | 4.41 | 2.17% | 66.43 | |
K718-21 | 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) | 36 | 0.83 | 2.94 | 0.00% | 40.92 | |
K719-3 | 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 | 22 | 3.00 | 9.27 | 9.09% | 74.77 | |
K718-22 | 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴うもの) | 13 | 1.00 | 5.38 | 0.00% | 45.38 |
消化器疾患に対して、身体的に負担の少ない腹腔鏡を用いた手術を行っています。
症状の進行具合によっては、開腹による手術に変更することがあります。
腹腔鏡下胆のう摘出術は、結石性胆管炎・胆のう炎(診断群分類別患者数の4・5位)に対して実施しています。
腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲腫瘍を伴わないもの)は、緊急入院と予定入院の両方に対応しています。
4位結腸がんは内視鏡治療の適用外となった早期がんに対して腹腔鏡下手術を行います。
整形外科
K1426 | 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(椎弓形成) | 260 | 1.40 | 6.97 | 3.85% | 69.45 | |
K0821 | 人工関節置換術(膝・股・肩) | 167 | 1.09 | 13.23 | 5.39% | 74.74 | |
K0461 | 骨折観血的手術(大腿・上腕) | 116 | 2.78 | 12.43 | 56.03% | 80.03 | |
K1424 | 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(前方後方同時固定) | 93 | 1.47 | 10.22 | 4.30% | 73.78 | |
K080-41 | 関節鏡下肩腱板断裂手術(簡単) | 82 | 0.93 | 9.28 | 4.88% | 64.23 |
椎弓形成等の脊椎の手術は内視鏡下や顕微鏡下で、背中の筋肉や骨をできるだけ温存した低侵襲手術を行っています。
人工関節置換術ではなるべく切る範囲を小さくし、筋肉や組織への負担を減らしています。術後13日程度で退院しています。
関節鏡下肩腱板断裂手術は関節鏡による腱板修復術を行っていますが、修復が困難な大きな断裂では、肩甲骨の内側から腱板を剥離し外側へ引き出す筋前進術(Debeyre-Patte変法)を行っています。入院当日または翌日に手術することが多く、術後10日程度で退院しています。
骨折観血的手術(大腿・上腕)は緊急入院の場合が多く、平均年齢が80歳を超え、転院率が56%を超えています。
また、骨粗しょう症の予防にも取り組んでいます。
クリニカルパスを使用し、術後早期にリハビリテーションを開始することで離床を心掛け、早期退院を目指しています。
耳鼻咽喉科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K3772 | 口蓋扁桃手術(摘出) | - | - | - | - | - | |
K368 | 扁桃周囲膿瘍切開術 | - | - | - | - | - | |
K340-5 | 内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) | - | - | - | - | - | |
K300 | 鼓膜切開術 | - | - | - | - | - | |
K340-4 | 内視鏡下鼻・副鼻腔手術2型(副鼻腔単洞手術) | - | - | - | - | - |
患者数はすべて10件未満です。
口蓋扁桃手術(摘出)は、扁桃炎や扁桃肥大などに対して、口蓋扁桃を摘出する術式です。
内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型(選択的(複数洞)副鼻腔手術)は慢性副鼻腔炎などに対して、上顎洞と篩骨洞など複数の副鼻腔を処理する術式です。
上記以外に、鼻中隔矯正術・咽後膿瘍切開術・口腔底膿瘍切開術を実施しています。
泌尿器科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K800-4 | ハンナ型間質性膀胱炎手術(経尿道) | 44 | 1.00 | 2.11 | 0.00% | 66.75 | |
K800-3 | 膀胱水圧拡張術 | 12 | 0.25 | 1.58 | 0.00% | 66.08 | |
K8036イ | 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 電解質溶液利用のもの | 12 | 1.00 | 3.17 | 0.00% | 73.67 | |
K7981 | 膀胱結石摘出術(経尿道的手術) | - | 1.00 | 2.00 | 0.00% | 78.40 | |
K7811 | 経尿道的尿路結石除去術 レーザーによるもの | - | 1.00 | 2.50 | 0.00% | 60.50 |
予定入院が多く、入院当日または翌日に手術することが多いです。
ハンナ型間質性膀胱炎手術(経尿道)は、ハンナ型間質性膀胱炎に対しハンナ病変の経尿道的凝固・蒸散術を行います。
膀胱悪性腫瘍手術は膀胱がんに対して手術を行い、術後2日程度で退院しています。
また内科での入院に対し、泌尿器科医師が経尿道的尿管ステント術を実施しています。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
DPC | 傷病名 | 入院契機 | 症例数 | 発生率 |
---|---|---|---|---|
130100 | 播種性血管内凝固症候群 | 同一 | - | - |
異なる | - | - | ||
180010 | 敗血症 | 同一 | 23 | 0.48% |
異なる | 23 | 0.48% | ||
180035 | その他の真菌感染症 | 同一 | - | - |
異なる | - | - | ||
180040 | 手術・処置等の合併症 | 同一 | 31 | 0.65% |
異なる | - | - |
敗血症が入院契機と異なる場合の入院契機病名は、尿路感染症・胆管炎等です。
手術・処置の合併症は、シャント狭窄・機能低下が多いです。
グループ病院からの入院が多くなっています。
リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが 「中」以上の手術を施行した 退院患者数(分母) |
分母のうち、肺血栓塞栓症の 予防対策が実施された患者数(分子) |
リスクレベルが「中」以上の手術を 施行した患者の肺血栓塞栓症の 予防対策の実施率 |
---|---|---|
1,120 | 1,102 | 98.39% |
平均3時間以上の全身麻酔での手術を実施した患者さんは、術後に肺血栓塞栓症(下肢の静脈に血栓が形成され、肺動脈に飛んで詰まること)の危険性が高くなるため、積極的に弾性ストッキングを着用いただいています。
血液培養2セット実施率
血液培養オーダー日数(分母) | 血液培養オーダーが1日に 2件以上ある日数(分子) |
血液培養2セット実施率 |
---|---|---|
2,376 | 2,190 | 92.17% |
2セット採取を推進しており、毎月データをモニタリングしています。
2022年度QIプロジェクト結果報告の平均値である75.1%を大きく上回っています。
広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率
広域スペクトルの抗菌薬が 処方された退院患者数(分母) |
分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日 までの間に細菌培養同定検査が 実施された患者数(分子) |
広域スペクトル抗菌薬使用時の 細菌培養実施率 |
---|---|---|
144 | 136 | 94.44% |
抗菌薬使用時の細菌培養検査提出を推進しており、その結果についてモニタリングを継続しています。
2022年度QIプロジェクト結果報告の平均値である83.5%を大きく上回っています。
更新履歴
- 2024.09.25
- 令和5年度 第1版更新
- 2023.09.28
- 令和4年度 第1版更新
- 2022.09.30
- 令和3年度 第1版更新
- 2021.09.30
- 令和2年度 第1版更新
- 2020.09.30
- 令和元年度 第1版更新
- 2019.09.30
- 平成30年度 第1版更新
- 2018.09.29
- 平成29年度 第1版更新
- 2017.09.30
- 平成28年度 第1版更新
- 2016.09.29
- 平成27年度 第1版更新