
TQM(Total Quality Management)とは、全員・全体(Total)で、医療・サービスの質(Quality)を、継続的に向上させる(Management)ことです。実際の活動には、「QC 手法(QC=Quality Control)」と呼ばれる手法を用います。
医療・介護現場はとても忙しく、現場でなければ気付けないムダ・ムリ・ムラが置き去りにされています。現場の気付きを大切にし、諦めずに改善していくことが重要です。当センターは、現場の課題に対して多くの視点で改善策を考え実行できるように支援します。ムダ・ムリ・ムラが解消できれば患者さんに寄り添う時間を増やし、(= 患者さんも職員もスマイル)現場の働き方を変える(= 職員も家族もスマイル)ことができます。
業務改善の視点
業務改善進行フロー
洛和会のパーパスとTQM

2022年10月~11月に実施した「提案」アンケート調査に多くの職員の皆さまにご回答をいただき、ありがとうございました。TQM支援センターではよりよい働き方をめざし、職場環境の改善を行うためにTQM活動を推進しております。
今回のアンケートの目的は、業務改善したいと思っていることをできるだけ具体的に自由に記載していただき、現場の顕在化・潜在化した課題を可視化し、TQM活動の発展に役立てていくものです。
アンケート内容を考察し、まとめましたのでご報告いたします。
自由記載の内容を同じキーワード、同類の内容に仕分けし、5つに分類しました。
- A)残業、勤務時間、勤務体制に関すること
- B)日々実践している自分(自部署)の業務の問題とその具体的な方策やアイデアに関すること
- C)上司・同僚との関係性や職場風土に関すること
- D)就業規則や法的根拠について理解不足
- E)愚痴や批判
分類したほとんどの内容は、日々の業務量の多さ、ムダな業務、慣例的な業務、ローカルルールを指摘し、何をどのように変えればよいか具体的な対策案が提案してあるものが多くありました。
職場の上司や同僚と関係性については潜在化していた感情的な問題が浮き彫りになっています。愚痴・批判的内容の記載があることは、発言しない・発言できないという組織として危険な状況ではないことを示しており、見方を変えた業務改善への意見として捉えたいと考えます。
以上のように分類し見えてきた業務改善の内容を概念化し、個人の問題ではなく全体の課題として取り組む業務改善課題として資料4に整理しました。今後、関係部署に共有しTQM活動の課題としてつなげていきたいと考えます。

テーマ
病院職員みんなで取組む経費削減
課題
病院経営を行っていく上でムダ・ムリ・ムラのある経費を削減することは急務である。全職員に対し「ムダ・ムリ・ムラと感じること」についてアンケート調査を行い、些細なことでも日常業務の中で全員ができる経費削減の取り組みを行うこととした。
取組み
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省エネ
・全透析監視装置(透析用コンソール)のモニター画面の輝度を低く設定し消費電力を抑えた。
・輝度低下によりモニター画面が見えにくくなることがないか調査を行い、輝度設定に留意した。
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超過時間
・全部署で各部署では曜日が異なる1週間に1度行うノー残業デーを設定した。
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食品ロス
・透析患者の治療に伴う欠食に対して本人の同意のもと昼食の中止を行った。
・また、看護師だけでなく栄養管理士も患者さんの食事摂取状況を確認や栄養補助食品提供の在り方も見直した。
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ペーパーレス
・定期処方日に印刷する用紙の削減
成 果
- 電気料金は1か月約3万円の削減となった
- ノー残業デー設定により超過時間が1人平均約60分減った
- メリハリがある働き方ができるようになった
- 定時に業務終了することでより勤務時間中に集中できるようになった
- 食品ロス料金は1か月約4千円の削減となった

原則として医行為ではない行為に関するガイドライン
この資料は介護職員が利用者に対して安全、安心して当該行為を実施できるよう、医師法や看護師法に基づく解釈を踏まえられた留意事項、
観察項目、異常時の対応等を含むガイドラインです。介護現場での喀痰吸引や経管栄養などの医療に関わるケアの実施において、TQM活動を進めていく時、このガイドラインを有効に活用し実施していただけると思います。
介護で働く外国人職員の雇用と定着の促進についての資料
今回の資料は、厚生労働省「介護事業者・外国人介護人材等向けのガイドブック」をご紹介します。
外国人職員が日本の介護現場で働く上で、安心して働き続けられ、キャリアアップやさらなる活躍が見込めることはとても重要であり、その環境づくりのためには施設だけでなく共に働く日本人職員の理解・支援が大きなカギとなります。この資料では外国人職員の意見や、様々なライフステージに合わせた福利厚生など全国の事例が多数掲載されています。

人 数:1名~数名
場 所:図書館棟2階
参加申込:Teamsチャットにて希望日時をご連絡ください。
開催日時:ご連絡の際に、日時を相談・調整いたします(30分~1時間程度を予定しております。)
★音羽エリア以外の方に対して、出張カフェも工夫いたします👍
連絡先:TQM支援センター 田中・伊藤
目的、開催方法などの詳細は別添資料をご参照ください。
※資料「洛和会TQM支援センター TQMカフエ 実施計画」[182KB]
― 落とし物 ―
落としたブレスレットが見つかりました。落とした場所であろう一角の窓際にそっと置いてあったのです。なくした時は神頼みまでしました(笑)ので、拾ってくれた人の親切に感謝です。落とし物をしないコツは、物を減らし整理整頓し行動にゆとりを持つことのようです。業務整理のポイントと似てます(笑)
2025年9月
これまでのこぼれ話はこちら
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連絡先 ito-fumiyo@rakuwa.or.jp(TQM支援センター 部長 伊藤)