肩の痛み・けがの治療とリハビリテーション

肩が痛い、腕が上がらない、スポーツで肩に不安がある。肩の不調にはさまざまな原因があり、状態に合わせた治療が大切です。腱板断裂、四十肩・五十肩、肩の脱臼、野球肩について、症状や治療、リハビリテーションの基本をわかりやすくご紹介します。

肩の症状の受診相談について

腱板断裂の治療とリハビリテーション
|すぐに手術が必要とは限りません

腱板断裂の治療では、肩の痛みや筋力、断裂の状態を確認し、リハビリテーションなどの治療を検討します。腱板が切れていても、すぐに手術が必要になるとは限りません。手術をしない治療で目指すこと、リハビリの内容、受診の目安をご説明します。

肩の不調についてスタッフに相談する男性

1. 腱板断裂とは?主な症状

腱板(けんばん)は、肩の周りの筋肉と腕の骨をつなぐ組織です。腕を上げたり回したりするときに、肩の関節を支える役割があります。この組織の一部、または全体の厚みにわたって切れた状態を「腱板断裂」といいます。

腕を動かすと痛い、腕に力が入りにくい、夜に肩が痛んで眠れない、といった症状がみられます。断裂していても腕を上げられることがあるため、動くかどうかだけでは判断できません。

2. 腱板断裂の原因と、痛み・動かしにくさの関係

転倒などのけがをきっかけに起こる場合もあれば、年齢とともに組織が傷み、はっきりしたきっかけがなく起こる場合もあります。

腱板の働きが低下すると、肩を支える筋肉のバランスが崩れ、腕を動かすときに痛みや力の入りにくさが生じることがあります。症状は、断裂の大きさだけでなく、周りの筋肉の働きや肩の動き方によっても異なります。

3. 腱板断裂の診察・検査で確認すること

痛みが出る動作、腕を動かせる範囲、力の入り方を確認します。肩甲骨の動きや姿勢に加え、着替えや物を持ち上げる動作など、生活で困っていることも伺います。

必要に応じて画像検査を行い、腱板が切れている場所や広がりを調べます。五十肩など、似た症状が出る病気との違いも確認します。

4. 腱板断裂の治療とリハビリの内容

腱板が切れていても、手術をしない治療はできますか

腱板断裂と診断されても、すぐに手術が必要になるとは限りません。症状や断裂の状態に応じて、内服薬・注射・リハビリテーションなど、手術をしない治療を検討します。

リハビリでは何をするのでしょうか

リハビリテーションでは、残っている腱板や肩の周りの筋肉を使い、肩を支える働きを整えます。横になるなど負担の少ない姿勢から始め、肩甲骨と腕を一緒に動かす練習や、筋力を高める運動を段階的に行います。

目標は、痛みを和らげ、日常生活で肩を使いやすくすることです。リハビリテーションによる動きの改善と、切れた腱がつながることは異なります。

5. 手術を検討する場合と、京都での受診相談

痛みや動かしにくさが続く場合は、肩の状態を再確認し、切れた腱を骨に縫い付ける手術などを検討します。断裂が大きく修復が難しい場合などには、人工関節を用いる手術が選択肢になることもあります。

転倒などの後に急に腕が上がらなくなった場合や、力が入りにくくなった場合は、早めに整形外科へご相談ください。夜の痛みや生活の不便が続く場合も、症状に合った治療を検討することが大切です。

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肩関節周囲炎(四十肩・五十肩)の治療とリハビリテーション
|肩が痛い・上がらないときに

肩関節周囲炎は、一般に四十肩・五十肩と呼ばれ、肩の痛みや腕の上がりにくさがみられる病気です。治療やリハビリは、痛みが強い時期と動かしにくさが残る時期で調整します。症状や原因、無理に動かさないための注意点、治らないと感じたときの対応をご説明します。

着替えの際に肩の動かしにくさを感じる女性

1. 肩関節周囲炎とは?四十肩・五十肩の症状

肩関節周囲炎は、一般に「四十肩」「五十肩」と呼ばれ、肩の痛みや動かしにくさがみられる病気です。

腕を上げる、背中に手を回す、服を着替えるといった動作が難しくなることがあります。夜間に痛みが強くなり、眠りが妨げられる場合もあります。

2. 四十肩・五十肩の原因と、肩が動かしにくくなる仕組み

肩の周りに炎症が起こると、動かしたときや安静にしているときに痛みが出ることがあります。また、関節を包む袋状の組織などが硬くなると、腕を動かせる範囲が狭くなります。

痛みが強い時期と、痛みが落ち着いても動かしにくさが残る時期では、必要な対応が異なります。経過には個人差があるため、そのときの症状を確かめながら治療します。

3. 五十肩と腱板断裂の違いを、診察・検査で確認

痛む場所や、腕を動かせる範囲を確認します。睡眠や着替えなど、生活への影響も伺います。

五十肩に似た症状でも、腱板断裂など別の病気が原因になっている場合があります。必要に応じて超音波(エコー)などの検査を行い、肩を支える腱や、肩の前側を通る腱などの状態を調べます。

4. 四十肩・五十肩の治療とリハビリで大切なこと

痛みが強い時期は、どう治療しますか

痛みが強い時期は、内服薬や注射などで痛みを和らげ、肩への負担を調整します。運動する範囲や強さも、痛みに合わせて決めます。

リハビリでは、どのような運動をしますか

リハビリテーションでは、肩と肩甲骨の動きを確認し、硬くなった部分の柔軟性や、肩を支える筋肉の働きを整えます。横向きに寝るなど、動かしやすい姿勢を使って練習することもあります。

やってはいけないこと・避けたい動かし方(リハビリ中の注意点)

痛みが強くなるまで腕を上げたり、無理にひねったりすることは避けます。動かせる範囲や運動量は症状に合わせて調整するため、自己判断で強いストレッチや筋力運動を続けないようにしましょう。

痛みを我慢して無理に動かすことは避け、医師やリハビリテーション担当者と相談しながら、生活に必要な動きを少しずつ取り戻していきます。

5. どのくらいで治る?治らないと感じたときの受診相談

治るまでの期間には個人差があり、一律に何週間・何カ月とはいえません。痛みが軽くなっても、肩の動かしにくさが残ることがあります。痛みと動きの両方を確認し、その時期に合った治療を続けます。

「そのうち治るだろう」と我慢して、眠れない状態や生活の不便を抱え続ける必要はありません。肩の痛みが続く、動かせる範囲が狭くなってきたと感じる場合は、整形外科へご相談ください。

治療を続けても改善がみられない場合は、原因や肩の状態を再確認し、治療内容を見直します。

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肩の脱臼(肩関節前方脱臼)の治療とリハビリテーション
|再脱臼の予防とスポーツ復帰を目指す

肩の脱臼後は、外れた関節を戻す治療に加え、再発予防のためのリハビリテーションが大切です。このページでは、腕の骨が前方へ外れる「肩関節前方脱臼」について、固定後のリハビリ、避けたい動作、手術やスポーツ復帰の考え方をご説明します。

スポーツ復帰についてスタッフに相談する男性

1. 肩の脱臼とは?このページで扱う前方脱臼について

肩の関節は、腕の骨の丸い先端が肩甲骨の受け皿に収まる構造になっています。この腕の骨が前方へ外れた状態を「肩関節前方脱臼」といいます。

スポーツ中の接触や転倒などで、上げた腕が強く後ろへ引かれたときなどに起こります。肩が外れたと思われる場合は、自分で戻そうとせず、速やかに医療機関を受診してください。

2. 肩の脱臼を繰り返す原因

脱臼すると、関節の縁にある、腕の骨を支える組織が傷ついたり、骨同士がぶつかって骨の一部がへこんだりすることがあります。

関節を支える働きが十分に戻らないと、「肩が抜けそう」「ある姿勢になると不安」と感じたり、再び脱臼したりする場合があります。

3. 脱臼後の診察で確認すること

初めての脱臼か、これまでにも外れたことがあるか、どのような動作で起きたかを確認します。診察や必要な画像検査で、関節の周りの組織や骨の損傷を調べます。

その後も、痛み、肩を動かせる範囲、筋力、抜けそうな感覚の有無を確認します。行っているスポーツや復帰の目標も、治療を決めるうえで大切です。

4. 肩関節脱臼後のリハビリ内容と、避けたい動作・注意点

外れた関節を医療機関で戻した後は、肩の状態に応じて固定し、傷ついた部分を保護します。固定する期間や運動を始める時期は、損傷の状態などに合わせて決めます。

リハビリテーションでは、再び外れやすい姿勢に注意しながら、肩の動きと筋力を段階的に回復させます。肩甲骨、胸や背中、腹部、脚の動きも整え、スポーツで必要な動作へつなげます。

リハビリ中に避けたい動作はありますか

腕を横に上げたまま後ろへ強くひねる動きや、肘を必要以上に後ろへ引く動きには注意が必要です。ただし、動かしてよい範囲は治療の段階や手術の有無によって異なります。担当者に確認しながら進めてください。

肩が抜けそうな感覚や痛みが出る場合は、動かす範囲や運動の負担を調整します。

5. 再脱臼への手術・スポーツ復帰と受診相談

脱臼を繰り返す場合や、肩の不安定さが残る場合は、傷ついた組織を修復する手術などを検討します。身体が強く接触するスポーツでは、初めての脱臼でも手術を検討することがあります。

いつからスポーツに復帰できますか

手術を受けた場合も、肩を保護しながら段階的にリハビリテーションを進めます。復帰は経過した日数だけで決めず、痛みや筋力、肩の安定性、競技動作を確認して判断します。脱臼後に不安感が残る場合は、ご相談ください。

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肩の脱臼の手術と術後リハビリを詳しく見る

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野球肩(投球障害肩)の治療とリハビリテーション
|肩だけでなく全身から投球動作を見直す

野球肩(投球障害肩)は、ボールを投げると肩が痛み、思うように投げられなくなる状態です。治療では肩の損傷に加えて、姿勢や背中・腹部、股関節の動きを確認します。痛みの原因、リハビリの内容、段階的な投球復帰についてご説明します。

野球選手とスタッフが身体の動きを確認する場面

1. 野球肩(投球障害肩)とは?主な症状

野球肩は投球障害肩とも呼ばれ、野球などでボールを投げるときに肩が痛み、思うように投げられなくなる状態です。一つの病気の名前ではなく、投球に伴う肩のさまざまな障害を含みます。

日常生活では気にならなくても、投球時にだけ痛みが出る場合があります。「投げられるから大丈夫」と判断せず、痛みの原因を確認することが大切です。

2. 投げると肩が痛い原因と、全身の動きの関係

ボールを投げるときは、脚、股関節、背中や腹部、肩甲骨、腕が連動して動きます。身体の一部が硬くなったり、動くタイミングが合わなかったりすると、肩に負担が集中することがあります。

特に、投げる前に腕を後ろへ引く場面では、肩に大きな負担がかかります。肘を引き過ぎていないか、胸や背中も一緒に動いているかを確認します。

成長期には、成長途中の骨の部分が傷むこともあります。年齢や骨の成長段階を踏まえた診察が必要です。

3. 野球肩の診察・投球動作の評価

どこが痛むか、投球のどの場面で痛むか、いつから症状があるかを伺い、肩を動かせる範囲や筋力を確認します。必要に応じて画像検査で損傷の状態を調べます。

肩甲骨の動き、姿勢、胸や背中の柔軟性、股関節や脚の動きも確認し、肩に負担がかかる要因を探します。姿勢を変えたり運動したりした後の、痛みや動きの変化も確かめます。

4. 野球肩の治療とリハビリの内容

投球を休むことと、身体の動きを整えること

まず、症状に合わせて投球を休止したり負担を減らしたりし、痛みの軽減を図ります。そのうえで、肩の動きや肩を支える筋肉の働きを整えます。

肩・肩甲骨・股関節をつなげるリハビリ

胸や背中、股関節の柔軟性を高める運動や、腹部・背中で身体を支える練習も行います。肩甲骨と腕を動かす練習から、脚や身体の回転を使った投球動作へとつなげていきます。

運動の内容は一律に決めず、痛みや動きの変化を確認しながら調整します。

5. 投球復帰の進め方と、京都での受診相談

痛みや肩の動きが改善したら、投球フォームを確認し、投げる距離・球数・強さを段階的に調整して競技復帰を目指します。投げているときだけでなく、練習後に痛みが戻らないかも確認します。

損傷が大きい場合や、治療を続けても症状が改善しない場合は、手術を含めて治療方針を検討します。手術後も、競技復帰に向けたリハビリテーションが必要です。

投球時の痛みを繰り返す、思い切り投げられないといった場合は、痛みを我慢して投げ続けず、整形外科へご相談ください。

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野球肩の種類と原因を詳しく見る

関連情報:投球障害全体の治療・リハビリ

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京都市中京区で肩の症状をご相談の方へ

丸太町リハビリテーションクリニックでは、肩の痛みや動かしにくさについて肩関節外来でご相談いただけます。診療の内容や受診のご案内は、下記をご覧ください。

肩関節外来の診療案内

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