薬剤部
365日 薬剤師がいる病院
洛和会丸太町病院の薬剤部は、許可入院患者数150人に対して16人の薬剤師がおり、365日病棟に薬剤師が常駐しています。
1病棟あたり3~4人の薬剤師を配置し、1週間25時間以上薬剤師が病棟で業務を実施しています。常駐することで、他の医療従事者と連携を取り合い、お互いの専門知識を生かし、副作用の早期発見や薬物治療の効果を確認しています。
最近ではポリファーマシーの対策に力を入れています。
- 充実した体制とスタッフ教育
- ポリファーマシー(多薬剤処方)対策
- 院内のチーム医療・地域のチーム医療
- 保険薬局の皆さまへ
- 臨床研究に関して
-
教育研修について
病院薬剤師のキャリアアップ -
薬学生の皆さまへ
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所属長のひとこと
主席課長
中村 美樹(なかむら みき)
私たち薬剤師は、院内にある薬剤が適切に使用されるよう安全対策に取り組むとともに、患者さん一人一人に寄り添う医療を心掛けています。
また、医療機関や介護施設との連携にも注力しております。薬品管理、病棟業務、手術室管理、入退院支援、ポリファーマシー対策、薬剤に関わる他職種への教育を多岐に渡り行っており、薬剤師一人一人が、患者さんのため、高い意識をもって精力的に活動しています。
業務内容
調剤
医師の処方せんに基づいて薬を調製することはもとより、用法・用量、相互作用、薬歴、検査値などのチェックにより、有効性、安全性が確保できるよう目指しています。
薬剤管理指導(服薬指導)
処方された薬に関する副作用や、ほかの薬との相互作用などについて、患者さんの体質やアレルギー歴、これまでの服薬状況をまとめた記録に基づき、患者さんお一人お一人に合わせた服薬指導を行っています。その情報に基づきて、処方提案し、重篤な副作用の回避に努めています。
退院時指導書の作成
退院されるすべての患者さんに対して退院時指導書を作成しています。
退院後を見据え、病院における薬学的ケアを継続するための情報共有ツールとしてご活用していただいております。
退院時指導書(整形周術期症例)
整形外科では、入院前には入院支援業務にてアレルギーや休薬薬剤の確認などを実施しています。 また入院中には疼痛コントロールや副作用モニタリング、休薬再開に関する対応に薬剤師が積極的に関わることで、医師のタスクシフトを行っています。 それに伴い鎮痛薬・骨粗鬆症治療薬の追加、降圧薬・その他薬剤の調整がされますので、それら情報を退院時指導書に記載し、適切な情報提供と処方継続に努めています。(写真下)
服薬情報提供書(心不全症例)
心不全入院では、様々な心不全治療薬が開始されます。 入院中は心不全手帳を用いて服用意義、各種薬剤の説明等を行っています。 心不全患者さんは、心不全が増悪しないよう薬剤を継続的に服用していただくことが重要となるため、入院中に服薬に関する問題点を抽出し、対応を行います。 退院時には、服薬情報提供書で入院中の状況を報告する他、退院後の継続した服薬フォローをかかりつけ薬局に依頼しています。 また、お薬手帳に心不全シールを貼付し、そこに目標体重、LVEF、BNPの値を記載することで、院外薬局へ情報共有をしています。(写真下)
服薬情報提供書(ポリファーマシー症例)
総合診療科では、ポリファーマシーの観点から、入院中に薬剤を慎重に漸減し、症状に問題が生じないことを確認しながら、必要最小限の薬剤へ整理しています。薬剤師も、患者さんの生活状況に応じて中止が望ましい薬剤の有無を評価し、管理しやすいよう可能な限り用法をシンプルにすることを心がけています。また、主治医に対して減薬や用法の集約を積極的に提案し、入院中に患者さんの自己管理の指導と評価も行っています。さらに、入院前に服用されていた薬剤と、退院後に継続・変更となる薬剤の内容を詳細に記載することで、地域医療機関とのシームレスな連携を図っています。(写真下)
服薬情報提供書(糖尿病インスリン導入症例)
当院では、糖尿病教育入院患者や血糖コントロール不良患者に対して指導を行った際、または新たに糖尿病治療薬を開始した場合に、保険薬局へ服薬情報提供書を送付しています。 服薬情報提供書には、開始・変更された薬剤名や投与量、低血糖時の対応に関する指導内容、自己注射手技の確認事項、HbA1c・血糖値などの検査結果、血糖コントロール不良に関連する問題点などを記載しています。 退院後も良好な血糖コントロールを維持できるよう、院外薬局と情報を共有し、継続的な支援につなげています。
服薬情報提供書(がん症例)
抗がん剤が新規に開始された場合や治療が変更になった場合に、当院では保険薬局向けに情報提供書を送付しています。 服薬情報提供書には、レジメン名・薬剤投与量・支持療法・指導内容を記載し、点滴治療後、経口抗がん剤のご準備に、また在宅治療中のフォローアップに繋げられるよう情報提供に努めています。
化学療法
患者さん一人一人に対し、化学療法ごとのチェックシートを作成するとともに、2009年5月より薬剤師が抗がん剤の調製を担当し、安全な化学療法の提供に努めています。 また当院では、外来化学療法室で点滴による抗がん剤治療を受けられるすべての患者さんに対し、薬剤師による服薬指導を実施しています。抗がん剤治療を安全かつ円滑に継続するためには、副作用の適切なマネジメントが重要であり、その支援は薬剤師の重要な役割の一つです。 さらに、抗がん剤の調製から投与に至るまで、閉鎖式接続器具を用いた曝露対策を実施しています。投与後の環境整備においても、抗がん剤失活剤を使用するなど安全管理を徹底するなど、患者さんが安心して化学療法を受けられるよう、患者さんとご家族をしっかりとスタッフ一同でサポートいたします。
医薬品情報管理(医薬品情報の提供)
医薬品に関する情報収集を行い、医療従事者への適正な薬品情報の提供を通じて、医療の向上と効率化を図っています。
薬物治療モニタリング(TDM)
バンコマイシン、テイコプラニン投与患者すべてに対し解析支援ソフトから投与計画を立案しています。 バンコマイシンについて2023年4月からは、日本化学療法学会が公開しているバンコマイシンTDMソフトウエアPATを活用しています。 時間濃度曲線下面積(AUC)評価を行い、医師と臨床所見を協議し投与量の設定を行っており、薬物治療の個別化に貢献しています。

手術室の薬剤管理
2014(平成26)年1月より、手術室の薬剤管理を薬剤師が本格的に行っています。
増加する手術件数に対して、手術用医薬品を術式ごとセットすることで安全かつ、効率的に薬剤を管理しています。
また、手術室には毒薬、麻薬・向精神薬といった薬剤がありますが、薬剤師がいることで徹底した管理が行えています。
チーム医療への参加
薬剤師が専門性を生かし、積極的に参加することで、チーム医療に貢献しています。
取り扱う主な機器
- 全自動錠剤分包機
- 散剤分包機
- 処方・注射オーダリングシステム
- 安全キャビネット(クラス II A)
- クリーンベンチ
- 錠剤自動仕分返納装置 Genie
- 一包化監査支援システム
錠剤自動仕分返納装置
1薬品ごとケースに仕分けられ薬品履歴・撮影画像・薬価合計などが確認できます。
一包化監査支援システムPROOFIT 1D Ⅱ
富士フィルム独自の画像認識システムを用いて、一包化薬を画面上で監査することができます。
2025年度の業績
| 院内調剤処方せん枚数 | 44,373枚 | |
|---|---|---|
| 院内外来処方せん枚数 | 3,792枚 | |
| 注射薬処方せん枚数 | 45,962枚 | |
| 無菌製剤処理件数 | 333件 | |
| 入院化学療法件数 | 8件 | |
| 入院抗がん剤調製本数 | 8本 | |
| 診療科別外来化学療法件数 | 外科 | 317件 |
| 総合診療科 | 4件 | |
| 泌尿器科 | 0件 | |
| 消化器内科 | 3件 | |
| リウマチ科 | 178件 | |
| 外来抗がん剤調製本数 | 470本 | |
| 外来腫瘍化学療法診療料 | 320件 | |
| がん患者指導管理料 ハ | 50件 | |
| 連携充実加算 | 216件 | |
| がん薬物療法体制充実加算件数 | 26件 | |
| 在宅自己注射指導件数 | 84件 | |
| 在宅自己注射導入初期加算件数 | 154件 | |
| バイオ後続品導入初期加算件数 | 32件 | |
| 無菌製剤処理料2(1以外のもの) | 32件 | |
| 疑義照会・処方提案件数 | 2,350件 | |
| 疑義照会後の処方変更率 | 75.6% | |
| 院外薬局からの疑義照会応需件数(10月~) | 115件 | |
| 持参薬確認件数 | 5,254件 | |
| プレアボイド報告件数 | 94件 | |
| 抗MRSA薬のTDM解析実施件数 | 124件 | |
| 抗MRSA薬のTDM解析実施患者数 | 53人 | |
| 薬剤管理指導点数 | 3,377,870点 | |
| 退院時薬剤情報管理指導料 | 3,130件 | |
| 退院時薬剤情報連携加算件数 | 1,338件 | |
| 麻薬管理指導件数 | 323件 | |
| 薬剤総合評価調整加算件数 | 796件 | |
| 薬剤調整加算件数 | 429件 | |
| 服薬情報提供書発行枚数 | 1,694枚 | |
| 服薬情報提供書返書枚数 | 648枚 | |
| 院外の医療従事者への情報提供書発行枚数 | 1,694枚 | |
| 訪問薬剤管理指導情報提供書発行枚数 | 4枚 | |
| 院外薬局への電話連絡件数 | 83件 | |
| 退院時共同指導件数 | 2件 | |
| 他部署向け勉強会実施件数 | 6件 | |
| 入院前支援指導件数 | 1,253件 | |
| 副作用発見件数 | 383件 | |
| 副作用報告件数(PMDA) | 10件 | |
| 処方入力支援割合(持参薬) | 81% | |
| 処方入力支援割合(処方総数) | 45% | |
| 術後疼痛管理チーム加算 | 644件 | |
| 周術期薬剤管理加算 | 743件 | |
また、薬剤師としてのスキルアップと専門性向上を目指して臨床研究を行い、毎年さまざまな学会で研究成果を発表しています。

