リウマチセンター
劇的に変化した関節リウマチ治療
2014(平成26)年1月、洛和会丸太町病院の新築移転に伴い、新たに「リウマチセンター」が開設されました。関節リウマチは手や足の関節痛を症状とする自己免疫疾患で、直ちに命に関わるような病気ではありません。
しかし、放置しておくと徐々に多くの関節が破壊され、痛みが続くだけでなく関節機能に障がいが現れるようになります。そうなると日常生活だけではなく起立、歩行といった基本動作も困難になり、間接的に命に関わってくる事態になります。
一昔前の関節リウマチの治療は対症療法でしかなく、痛みを緩和し関節破壊の進行を遅らせるのが精いっぱいでした。しかし、近年新しい抗リウマチ薬や生物学的製剤が次々に登場し、治療は劇的に変わりました。関節破壊を止めるだけではなく、治ることも夢ではなくなってきたのです。ただ、治療薬が増えたことにより、その治療選択にはより高い専門性が求められるようにもなりました。
そのなかで当院は、より専門的な治療ができるよう、京都府立医科大学 整形外科や膠原(こうげん)病・リウマチ・アレルギー科リウマチ班の先生方の協力を得て「リウマチセンター」を開設した次第です。原因のわからない関節痛でお悩みの方は、ぜひ受診してみてください。
当センターの特徴
- 早期発見・早期治療
- 整形外科と内科との連携による治療
- 京都府立医科大学と連携した治療
関節破壊を防止し、日常生活動作に支障がないよう、投薬、注射(化学療法室にて生物学的製剤の注射)、支障が生じた関節に対しては手術(人工関節置換術)など、さまざまな治療方法を実践しております。
対象疾患
- 関節リウマチ
- 変形性関節症
- 悪性関節リウマチ
- 原因不明の関節痛
など
膠原病外来
膠原病外来では関節リウマチ以外にもさまざまな膠原病の診療を行っています。
膠原病という名前は聞きなじみがないかも知れませんが、膠原とはコラーゲンのことです。コラーゲンが構成成分である真皮、靱帯、腱、骨、軟骨、血管壁などに障害を生じる疾患の総称が膠原病です。膠原病にはさまざまな疾患がありますが、当院の膠原病外来では以下の疾患を診療しています。
- 全身性エリテマトーデス
- 全身性強皮症
- 皮膚筋炎
- 多発筋炎
- 混合性結合組織病
- シェーグレン症候群
- 血管炎症候群(顕微鏡的多発血管炎、多発血管炎性肉芽腫症、好酸球性肉芽腫性多発血管炎、結節性多発動脈炎、高安動脈炎、巨細胞性動脈炎など)
- 成人発症スティル病
- ベーチェット病
- 脊椎関節炎(強直性脊椎炎、乾癬性関節炎、炎症性腸疾患に伴う関節炎・脊椎炎、反応性関節炎、SAPHO症候群)
- 抗リン脂質抗体症候群
- 若年性特発性関節炎
- 再発性多発軟骨炎
など
膠原病は全身にさまざまな症状を来しますが、免疫を修飾・抑えることで治療することができます。同様の疾患にIgG4関連疾患、サルコイドーシス、家族性地中海熱などの難病があります。これらの疾患についても膠原病外来で診療しています。
膠原病外来は月曜日午後だけですが、膠原病の診療については日頃から救急・総合診療科も対応しておりますので、ご都合の悪い方は他の曜日(月曜日~土曜日)の救急・総合診療科外来を受診することもできます。
スタッフ紹介
名前 | 上田 剛士(うえだ たけし) | ![]() |
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役職 | 救急・総合診療科 部長 | |
専門分野 | 内科全般、救急医学、集中治療、リウマチ・膠原(こうげん)病学 | |
専門医認定・資格など | 日本内科学会認定内科医/指導医 総合内科専門医 プライマリ・ケア認定医/指導医 日本救急医学会救急科専門医 日本救急医学会認定コースディレクター JMECCインストラクター 臨床研修指導医 日本リウマチ財団登録医 広島大学 総合内科・総合診療科 客員准教授 京都大学医学研究科 医学教育推進センター 研究協力員 臨床研修プログラム責任者養成講習会修了 |
お問い合わせ
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洛和会丸太町病院
TEL:075(801)0351(代)
洛和会丸太町病院 地域連携課
TEL:075(801)0372(直通)