慢性心不全について
心不全とは
心不全とは病名ではなく、心筋梗塞や不整脈、高血圧などが原因で心臓のポンプ機能が低下し、血液を十分に送り出せなくなった状態のことです。
心不全は、年齢が上がるにつれて発症する確率が高くなります。高齢化に伴い、患者数が急増しており、全国で約120万人と推計されています。これは、がん患者数の約100万人を上回る数字です。感染症の爆発的な広がりに例えて「心不全パンデミック」とも呼ばれ、警戒されています。
こんな症状の方はいませんか?
以下のような症状がある方は心不全かもしれません。
当院の慢性心不全における在宅療養支援
慢性心不全は完全には治癒せず、医療機関を継続的に受診する必要があります。当院では、患者さんの思いに寄り添った自宅での治療を目指し、体制を整えています。
専門医がご自宅に訪問
当院には訪問診療を行う心臓内科専門医が2人在籍しており、ご自宅でも慢性心不全の治療を受けられます。専門医が診ることで、急変時の対応や入院判断をより正確に行います。
入院に対応し、在宅生活を支援
当院は地域包括ケア病床を有しており、ご自宅で介護しておられる方の休息を目的とした「レスパイト入院」にも対応しています。必要に応じて在宅・外来・入院での治療を提供し、患者さんやご家族の多様なライフスタイルに合わせることが可能です。
「顔の見える連携」で急変時も迅速に対応
近くには急性期病院の洛和会音羽病院があり、患者さんの容態が急変した時や手術が必要となった時には、すぐに連携を図ります。
慢性心不全かな、と思ったら一度外来受診を
慢性心不全の治療には、血圧・体重・服薬などの日常的な健康管理が不可欠です。しかし、自宅で暮らしておられる方は加齢によってご自身での管理が難しくなり、知らず知らずのうちに症状が悪化している場合があります。慢性心不全は、周囲のサポートが欠かすことのできない病気です。ご家族の中やご近所に心不全の症状のある方がおられましたら、一度外来受診をお勧めしてください。