COPD(慢性閉塞性肺疾患)
COPDとは
たばこのために肺の機能が低下する病気で、咳や痰、動いたときの息切れなどが特徴的です。重症になると呼吸不全に陥り、命にかかわる状態となります。
COPDは2020年までに世界の死因第3位になることが予測されています。
1990年 | 2020年(予測) |
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全世界 死亡原因ランキング(WHO)
最近、息を吐き出す能力を「肺年齢」と表すようになりましたが、COPDの患者さんは病気の程度に応じて「肺年齢」が上がります。「肺年齢」は肺活量検査で簡単に測定できますので、たばこを吸っている人、あるいは吸ったことのある人は、ぜひ検査を受けてみてください。
COPDの治療
COPDの患者さんの肺機能が損なわれるのは、たばこの煙に含まれる有害物質が肺や気道の粘膜を破壊するためです。一度破壊された肺や気道粘膜は、残念ながら元には戻りません。そのため、たばこを吸っているCOPDの患者さんにとって最も重要なことは、禁煙をして、これ以上肺機能を低下させないことです。
一方、気管支拡張薬の吸入がCOPDの患者さんの肺機能をある程度回復させ、息切れを改善できることが確かめられています。近年、COPDの患者さん向けにいろいろなタイプの吸入薬が開発されています。呼吸器内科では、患者さんの状態に応じて最もふさわしい吸入薬の処方を行うとともに、吸入方法について指導を行っています。
また、当院では呼吸リハビリテーションで息切れを改善する取り組みも行っていますので、動いたときの息切れが気になる人はご相談ください。